第11回角川春樹小説賞受賞作!「ブラックシープ・キーパー」

角川春樹小説大賞受賞作と言えば、今村翔梧さんの
「童の神」が記憶に新しい!直木賞にもノミネート
された、熱い時代小説だ!

「童の神」だけでなく、この賞の受賞作品は
面白い作品が多い。

はまさきが一番感動したのは、第7回の受賞作、
櫻部由美子さんの「シンデレラの告白」。

そいうこともあり今回の受賞作、柿本みづほさんの
「ブラックシープ・キーパー」読んだ。
なんと!スタイリッシュで斬新なSFアクションミステリー
だった!!!

2025年、日本の量子力学研究所が世紀の大発見を
したことにより、世界が急激に変化した。
新たな人類が誕生したのだ。

その研究施設があった札幌で、異能力を持つ
人間が大量に発生した。

異能力を持つ元警察官の桐也は、2年前に姉が
精神を病んでゆく姿を見ることに耐えられず
自らの手で姉を撃ってしまった。
そのトラウマから抜け出せず、殺し屋稼業に
墜ちていた。

そんなある日、依頼された仕事の遂行中にアクシデント
が起きる!
その深夜、桐也のアパートのドアをたたく者がいた。
桐也は鬱陶しいと思いながらドアを開けた。
そこには、一人の少女がたっていた。
この日から桐也の生活は一変する!

設定の面白さは言うに及ばず、桐也のもとへ
やってきた少女は何者なのか?
次々と罠を仕掛ける黒幕とは一体誰なのか?
というミステリー的な展開も十分に堪能出来る!

さらにアクションだ!異能者が持つとんでもなく
個性的な武器で激闘を繰り広げるシーンはまさに圧巻!!
まるで映画を観ているようだ。

映画「レオン」と「ブレードランナー」への
オマージュを込めたというSF作品。

少女との出会いが一人の男に生きる希望を与える。

近未来の札幌を舞台に描かれる希望と再生の物語。
ラストにほろっと泣けてくる!

『ブラックシープ・キーパー』
著者:柿本みづほ
出版社:角川春樹事務所
価格:¥1,400(税別)