皇后になるまでの関小玉を描く第4弾「紅霞後宮物語 第零幕四」

「紅霞後宮物語」の本編も非常に面白いけれど、
皇后・関小玉の若き時代を描く、「零幕」
シリーズも凄く面白い。
大好きなシリーズ。

兄の代わりに武官となり、いまや閣下と
呼ばれるほど偉くなった小玉は、
母が亡くなり、やっと休暇をとり
義姉の三娘(さんじょう)と
甥の丙のいる実家へと戻った。

そこへ、従卒の清喜も休暇をとってやってきた。
そしてちゃっかり居ついてしまう。
清喜の人柄からか、母を亡くした悲しみを
まぎらすことができた3人だった。

ところが、そこへ副官の文林までやってきた。
三娘は、小玉に対する文林の接し方を
見ていぶかしむ。文林は小玉に好意を
抱いているのでは・・・・と。

そんなとき、とんでもない事件が起きる。
小玉のかつての許嫁がまたまた求婚して
きたのだ。
妻が死んで本当に好きだったのは小玉だったと・・・。

小玉からすればそんな勝手な言い分は通らない
自分を捨てて、金持ちの令嬢と結婚し、
小玉が村から出ることになった原因を作った男だ。
決して復縁はない。
ところが、小玉が首をたてに振らないならと
いうことで強行突破に出たのだ!
いきなり結婚式!?
しかも村ぐるみで。

怒り狂った小玉は、家族皆で都へ出る決心をする。

そして、三娘は子どもの頃に出会った占い師の
言葉を思い出す。小玉を見た占い師は、
「あの娘は、やがて高き御位にのぼるだろう」
と言った。

占い師の予言は実現し本編では、小玉は皇后となるが…。

小玉の恋の変遷と、家族の絆、そして…。
コメディタッチで描かれるが、今回は切ない展開が
心に響く。

続きが気になる、はまる面白さ。
次回の展開はどうなる!!

『紅霞後宮物語 第零幕四 星降る夜に見た未来』
著者:雪村花菜
出版社:富士見L文庫
価格:¥620(税別)