2010年、選考委員絶賛の乱歩賞受賞作『再会』が文庫化

2010年の江戸川乱歩賞受賞作、横関大著『再会』(講談社)は選考委員絶賛、満場一致で決まった、とても完成度の高いミステリー作品です。
この8月に文庫化されました。現在発売中です。
はまさきも発売されてすぐに買って読みました。
ミステリーですが、じわじわ~と心に残る・・・。そんな作品でした。
圭介、淳一、直人、万季子の4人は子供のころからの幼馴染。しかし、彼らには23年前に起きた決して忘れられない過去があった。
23年前・・・。強盗事件が起き、当時警察官だった圭介の父は、その事件で殉職してしまう。
事件の第一発見者となったこの4人は、圭介の父の遺体のそばに落ちていた拳銃をタイムカプセルに入れて、学校の校庭に埋めてしまう。
やがて月日は流れ、4人は大人になり仕事や家庭を持ち、普通の生活を送っていた。
しかし、万希子にかかってきた1本の電話から、新たな殺人事件と、迷宮入りとなり時効を迎えていた23年前の強盗事件に繋がっていく・・・・。
ある日、圭介の腹違いの兄・秀之が殺害された。
その殺害に使われた拳銃が、23年前の強盗事件で紛失していた圭介の父の制式拳銃のマークと一致。
刑事となっていた淳一はこの情報に驚き、焦る!
あの拳銃は、23年前にタイムカプセルに隠して校庭に埋めたはずなのに、だれが!?・・・。
4人は真相を探るべく再会を果たす。そしてタイムカプセルを掘り出すこと・・・。
とてもデビュー作とは思えない完成度。
さすがに8回も乱歩賞に挑戦した著者の作品。
面白くて、どう物語が展開するのか!?わくわくしてあっという間に読んでしまいました。
選考委員絶賛というのもうなずける、おすすめのミステリーです。
『再会』
著者: 横関大
出版社:講談社
価格:¥648(税別)