今度は童話が仰天ミステリに!?『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』

「むかしむかしあるところに死体がありました」
は日本の昔話を題材にしたミステリーで、
この1冊の中にミステリーの面白さが
凝縮されていて、とても面白かった!

そして今度は、なんと!童話がミステリーに変化!
『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』。
もう、ワクワクしながら読みました!

ある目的を果たすため、旅をする赤ずきん。
その途中で、「死体」と出会ってしまう。

魔女によって美しく変身したシンデレラ。
赤ずきんは、彼女とともにかぼちゃの馬車で
お城へ向かう。ところがその馬車が男性を
轢き殺してしまった!どうなるシンデレラ
と赤ずきん!!!

ヘンゼルとグレーテルの兄妹と出会った
赤ずきん。行方不明になった二人の
母親を探すため森に入るとお菓子の家で
なんと母親ともう一つ死体が・・・!?
どうなっているの?

奇妙な老人と出会った赤ずきん。
その老人はなんと、眠れる森の美女・
オーロラ姫のお城の宰相だった。
ところが、ここでも死体が….。

マッチ売りの少女が牛耳る町にたどり着いた赤ずきん。
赤ずきんは、この町でやらなければいけない
ことがある。
しかし、赤ずきんは罠にはまり、囚われてしまう。
赤ずきん最大のピンチ!

シンデレラ、ヘンゼルとグレーテル、
眠れる森の美女、マッチ売りの少女。
誰もが知っているあまりにも有名な童話たち。
素敵な夢物語として語り継がれていた。
童話の登場人物たちは、より生身の
人間らしく、欲望のかたまりであったり
己の罪を隠す嘘つきな人間として登場する。

驚愕の変化は「ヘンゼルとグレーテル」
そして「マッチ売りの少女」。
この2作品の予想をはるかに超えた変化に
絶句すること間違いなし!

そして「むかしむかし、あるところに
死体がありました」と違う点は、
赤ずきんが名探偵となり、数々の事件を
解決してゆくところだ。

その解決ぶりの清々しさと言ったら!
赤ずきん、かっこいい!

「むかしむかし、あるところに死体が
ありました」を上回る驚きのトリック、
巧みな謎の仕掛け、事件解決の過程!
読みだすと止まらない、面白さてんこ盛りの
ミステリー。

めちゃめちゃ楽しめます!

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』
著者:青柳碧人
出版社:双葉社
価格:¥1,350(税別)