ミュッソ、最大の衝撃作!「作家の秘められた人生」

「ブルックリンの少女」
「パリのアパルトマン」の2作品
を読んですっかりミュッソ作品が
好きになり、最新刊「作家の秘められた
人生」を読みました。

読みながら、あまりの展開に
どうなってるの?これ・・・と
思わずつぶやいてしまった。
マジ・・・。前作2作を超す衝撃作。

世界的な人気作家、ネイサン・フォウルズは、
20年前に断筆を宣言して以降、いっさいの
創作活動を辞め、地中海の島に隠棲した。

文学青年のラファエルは、自分の作品を
読んでもらおうとフォウルズを
訪ねるが、銃で威嚇されてしまう。
しかし、それでもあきらめなかった。
ラファエルは、オディベールが
経営する島の唯一の書店でバイトを
しながら、フォウルズとの接触の
機会を狙っていた。

新聞記者のマティルド・モネーは、
ある計画を持って、フォウルズに
接触を試みていた。

同じ頃、島の浜辺で女性の惨殺
死体が発見され、島が封鎖される
という非常事態に陥る。

この作品の最大の謎は、人気作家
が突然断筆したのは何故か?だ。

また、新聞記者・マティルドは
執拗にフォウルズに執筆依頼を繰り返す。
いったい何を書かせたいのか?

前半は、彼らの現在進行中の出来事、
過去の事実のエピソードが描かれる。
バラバラな印象で関係性は見えてこない。

しかし、物語の中盤から終盤にかけては、
彼らの謎解きに向かって一気に加速する。
それは、驚愕と衝撃の連続だ。

さらに、二転三転を繰り返した先に
待っているのは、全く予想もしないラスト。
まるでイリュージョン!!!

ミュッソの作品はクセになる。
読んだら絶対にはまってしまう。

『作家の秘められた人生』
著者:ギヨーム・ミュッソ著/吉田恒雄訳
出版社:集英社(文庫)
価格:¥980(税別)