スーパー警察官僚誕生!「DASPA吉良大介」

「巡査長真行寺弘道」シリーズの著者、
榎本憲男さんが新たなヒーローを生み出した。

国家防衛安全保障会議DASPA・吉良大介だ。
彼の信念は、「日本をバージョンアップする」。

DASPAは、テロをはじめ、国家の
非常事態に対応するため内閣府
に設置された新たな組織。

各省庁から生え抜きのエリートが
集められた精鋭チーム。

警察庁警備局出身の吉良大介は
DASPAの要となるインテリジェンス班
サブチェアマンに抜擢されたキャリアだ。
長身でイケメンで仕事が出来る。
申し分ないが、ただ一つの欠点は
女性に弱いこと・・・。

DASPAスタート直前に、中目黒の
マンションで白人男性の変死体
が発見され、強力な毒による殺人
事件と判明する。

事件の背後で何が起こっているのか?

吉良の視点で描かれる日本政府の現状。
それがあまりにもリアル。
日本の政治の問題点が解りやすく詳細に
語られ、私たちが日本政府に対し、
日々モヤモヤと感じていることが
この本を読むことで解るのではないかと思う。

純粋に日本を良くしたいと考え
その方法を模索する吉良の姿勢は周囲から
見れば浮いた存在だととられるが、
「日本をバージョンアップする」という信念が
強く響いてくる。

また、吉良と自由人・真行寺弘道巡査長が
言葉を交わすラストシーンは特に印象的。

文句なく面白い新シリーズ登場だ!!!

『DASPA吉良大介』
著者:榎本憲男
出版社:小学館(文庫)
価格:¥820(税別)