名探偵・海老原、超常現象の謎に挑む!『呪い殺しの村』

「風」の名探偵・海老原浩一が
難解な謎を解いてゆくシリーズ、
「呪い殺しの村」を読みました。

不可能犯罪てんこ盛りで
やりすぎミステリと言われている
このシリーズ。
今回も驚愕の連鎖でした。

恩師の娘・雫美とともに、千里眼・予知
呪殺の「三つの奇跡」を行うという
家を訪ね、東北の寒村に赴いた
探偵・海老原浩一。
その力は、代々糸瀬家に受け継がれてきた。
儀式を執り行うその糸瀬家は、「憑き筋」
として、厭われてきた。

海老原は、両親の死の真相を探るため、
父が研究していた「まつろわぬ民」の
調査を引き継ごうと決意し、この
糸瀬家にたどり着く。

そして、海老原と雫美は、「千里眼」
の奇跡をまざまざと見せつけられる。

一方、東京では警視庁の鴻上管理官が
都内で発生した連続殺人事件の調査を
行っていた。
殺された女性の捜査では、鴻上自らが
監視していたはずが、監視対象の
その部屋で殺されたのだ!

この不可解な事件に捜査は行き詰まった。
捜査の突破口を求め、被害者の血縁
を頼り、鴻上もまた海老原たちが
立ち寄っている場所へやってきたのだ。

この村で出会うことになった、海老原と鴻上。
二人は互いに意識しあいながらも、
この村で起きた忌まわしい過去と
対峙させられることに・・・・。

憑き筋の糸瀬家、村を牛耳る染矢家。
この二つの家にまつわる激しい
怨嗟の歴史に巻き込まれてゆく。

「呪い殺しの村」は、「三つの奇跡」
という超常現象の謎を解き明かす。
さらに、不可能犯罪のトリックと
事件の真相を暴くこと。
とんでもなくハードルの高い本格ミステリー。
不可能犯罪が次々とでてきて、
ワクワクの連続、そして海老原によって
明かされるトリックの数々は唖然!!

さらにラストのどんでん返しには
言葉を失った・・・・。

次の作品も楽しみだ!!!

著者:小島正樹
出版社:双葉社(文庫)
価格:¥815(本体¥741+税)