横山秀夫7年ぶりの最新作は「64」。著者入魂の傑作警察小説!

警察小説ブームのきっかけとなった、横山秀夫氏の『動機』&『陰の季節』のD県警シリーズ(文藝春秋)。その最新刊『64 ロクヨン』が26日発売となりました。
とにかく凄いです。凄く面白いです。
面白すぎて、その面白さをどう伝えたら良いのか・・・・!?
D県警警務部秘書調査官(広報官)警視・三上義信。前年までは刑事部に所属。刑事として日々事件と向き合い、犯人逮捕に邁進する日々だった。
しかし突然、警務部に異動。さらに警務部秘書調査官(広報官)として仕事をするはめになる。
刑事部と警務部、それは同じ警察官として相容れぬ関係だった。
広報官・三上はD県警の顔として、日々記者クラブと対決していた。
そんな頃、警察庁長官が昭和64年に起きたD県警史上最悪の‘翔子ちゃん誘拐事件’に関してD県を視察するとの事案があがった。
翔子ちゃん誘拐事件、「64 ロクヨン」。この事件は犯人不詳のまま14年もの時が経過していた。
この時期の長官視察・・・。D県警刑事部は不穏な空気を察知し、警務部の事案にいっさい応じなくなった。
それは、記者クラブと日々対決する三上にとって、最悪の状態となってしまった・・・・。
警務部憎しの刑事部は、事件捜査の状況を広報官にいっさい伝えなくなった。
その状況に記者たちは激昂。怒号飛び交う記者会見場で、三上は孤立無援、たった一人立ち向かうのだった。D県警最大の危機に三上はどう動くのか!?
刑事部と警務部との軋轢、同期のキャリア・二渡の不穏な動き、広報官としての使命・・・。
数々の場面は緊張の連続!いつ果てるともない記者クラブとの対決。
そのとき、そのときの三上の想いが、読み手の私たちには針のように突き刺さる。
これ以上ない仕打ちに、それでも三上は決して逃げない。『戦略』などもはや通じない。あるのは己の職務に対する矜持のみ!!
次々に繰り出される怒涛の展開、そして驚愕の真実!!
読んでるうちに著者の魂の叫びが聞こえてくるような作品。
かってないほどの重厚感。これは横山秀夫の最高傑作!
そして警察小説史上最高傑作ともいえる『64 ロクヨン』、ここに完成です!!
『64 ロクヨン』
著者: 横山秀夫
出版社:文藝春秋
価格:¥1,900(税別)