古典ミステリー名作中の名作!「バスカヴィル家の犬」

古典ミステリーはほとんど読んだことがなく、
日本映画「バスカヴィル家の犬」が近日
公開ということで、手に取ってみた。
ミステリーファンの方々は、だいたい
シャーロック・ホームズからという人が
ほとんどだと思うけれど、私の場合、
逆行している感じ。

名家、バスカヴィル家の当主・チャールズが
怪死を遂げた。
恐ろしくゆがんだ苦悶の表情を浮かべた
死体のそばには、巨大な犬の足跡が残っていた。
そして、その日住民たちはあやしく光る生物
を目撃していた・・・・。

バスカヴィル家に伝わる恐ろしい「犬」伝説。
住民たちはその伝説について噂した。

急逝したチャールズ・バスカヴィルには、
子どもがいなかった。
巨万の富と、バスカヴィル館を相続するのは、
チャールズの弟の子供。つまり甥にあたる
ヘンリー・バスカヴィル。
アメリカに住んでいる彼に、早速この報が
伝えられた。

チャールズの友人で主治医でもあった医師・
モーティマーは、ヘンリー・バスカヴィルを
心配し、ホームズにチャールズの死について
調査を依頼した。

暫くして、ヘンリーがイギリスにやってきた。
もちろん、正式な手続きを経てバスカヴィル家
の財産を相続するためだ。
しかし、滞在先のホテルで次々と異変に見舞われる。

ホームズは、ワトソンにヘンリーに張り付いて
バスカヴィル家とその村の周辺を探り報告する
ように指示。
ワトソンは不安を抱えながらも、ヘンリーたちに
同行し村へと向かった・・・。

寂莫とした荒地(ムーア)という土地と、
魔犬という不気味な伝説が融合し、事件の
恐ろしさが増している。
ホームズとワトソン以外、登場人物がすべて
怪しく見えてくる・・・。読者を翻弄しているのか?
切れ味鋭いホームズの推理は、読む者の度肝を抜く。
そして、クライマックスの怒涛の展開は圧巻!
これ一冊ではまってしまった。
他の昨品も読んでみたくなった。

日本映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」は
どんな物語になるのか?楽しみ。

『バスカヴィル家の犬』
著者:アーサー・コナン・ドイル/深町眞理子訳
出版社:東京創元社(文庫)
価格:792円 (本体720円+税)