人気警察小説シリーズ、道警・大通警察署最新刊「雪に撃つ」

佐々木譲さんの人気警察小説シリーズ
「道警・大通警察署」の最新作、9作目
「雪に撃つ」が文庫で発売!
新作、待っていました!

今作は、さっぽろ雪祭りを舞台に数々の
事件が起き、佐伯、津久井、小島らが
それぞれの部署で事件を追う展開!

さっぽろ雪祭りの数日前のJR長万部駅で
妙なカーチェイスに巻き込まれそうになった夫婦。
孫を拾って自宅に帰る際、道路に蹲るアジア人女性
二人に手を貸した・・・。

さっぽろ雪祭り開幕前日、道警本部大通署管内で、
自動車の盗難事件が起こった。
盗犯係の佐伯と新宮は、その調査に向かった。

同じ日、市の中心部から離れた住宅街で
発砲事件があったと通報が入った。
機動捜査隊の津久井が臨場し、詳細を聞くと
カーチェイスがあり後ろの車から発砲された
弾が通報者の車に当たったらしいとのこと。
その後、乗り捨てられた車が発見され、佐伯の
担当した盗難車だと判明した。

一方、生活安全課の小島は、高校生の少女が
家出したと知り合いから連絡を受ける。
少女の身を安じる小島は、彼女を保護する
ために、行動を起こす。

全く関わりがないように見えた三つの事件。
ところが、捜査が進むにつれてある一つの
事件に繋がり、物語が進むにつれて危険度が増してゆく。

すばやい場面切り替えと、捜査の過程が
絶妙なバランスで描かれ、ページをめくる手が止まらない。

そしてクライマックスは、これぞ警察小説!と
膝を打ちたくなるくらいの迫力。

背景には、技能実習生を取り巻く複雑な状況が
描かれ、考えさせられた。

また、佐伯たちのプライベートにも触れられている。
彼らの今後の展開が気になる。

10作目も期待大!

『雪に撃つ 道警・大通警察署』
著者:佐々木譲
出版社:角川春樹事務所(文庫)
価格:770円 (本体700円+税)