城塚翡翠シリーズ第3弾!「invertⅡ 覗き窓の死角」

モンスター級の衝撃を受けた、
『MEDIUM霊媒探偵城塚翡翠』に続き、
第2弾『invert城塚翡翠倒叙集』は、
「すべてが反転」。そして、本書
「invertⅡ 覗き窓の死角」は、
「反転、再び」です。
読む前から期待度はMAX!

収録作は中編の「生者の言伝」と
表題作で長編「覗き窓の死角」の2編。

山道を走行中、台風の影響で大雨に
遭遇。おまけに車がエンストを
起こし動けなくなってしまった、
城塚翡翠とその相棒・千和崎真。
仕方なく、近くの民家に助けを求めることに。
二人が目指した家には中学生の男の子がいた・・・。
翡翠たちは、彼の好意で家にあげてもらった。
ところが翡翠は強烈な違和感を持つ。
彼は何か隠し事をしている・・・。
そこで、翡翠はあざと可愛さを前面に押し出し
男子中学生を翻弄し、違和感の正体を
暴こうとするが・・・。
翡翠の「可愛さは正義」という言葉通り、
その正義だけで真相を暴くところが凄い。
驚異的な「反転」に度肝を抜かれる。
「生者の言伝」

写真家の江刺詢子は、ある女性を殺害
するために綿密な計画を立てた。
そして、城塚翡翠をアリバイ証人に仕立て
あげる。
翡翠は、カフェでその女性写真家から
モデルになって欲しいと声をかけられる。
ミステリー小説が好きという共通の趣味で
話が盛り上がり、翡翠は女性写真家と
友達になった。
千話崎真は、翡翠に友達が出来たことを
素直に喜ぶが・・・。
やがて、女性写真家が計画を実行する日がやってくる。
緻密な仕掛けを施した、倒叙ミステリー。
翡翠が絶対的な犯人を追いつめようとするが、
一筋縄では解明されない。
「覗き窓の死角」

どちらの作品も城塚翡翠の魅力が
弾けている。

『invertⅡ 覗き窓の死角』
著者:相沢沙呼
出版社:講談社
価格:¥1,980(本体¥1,800+税)