今野敏先生の「スクープ」シリーズ最新作!「クローズアップ」が凄く面白かったです。

テレビの報道番組の記者・布施と警視庁の特命捜査対策室・黒田刑事が主人公の「スクープ」シリーズ第3弾『クローズアップ』が先日発売されました。
はまさきも早速読みました!!これはシリーズ中一番面白い作品です!!
テレビ番組の報道記者・布施は、いままで度々スクープをものにしてきた。
今回も初動捜査中の生々しい殺害現場にたまたま出くわし、動画を撮ったことから事件に深く関わることになる・・・。
警視庁・特命捜査対策室で重要未解決事件を担当する黒田刑事は、布施とは事件捜査のさなか度々出くわし、なぜか一目置くようになった。
今回は布施が偶然撮った殺害現場が「ニュースイレブン」で放送され、黒田はそれを見たことで、何か気になりその捜査本部へ相棒の新米刑事・谷口を遣わした。
殺されたのは、ある週刊誌のライターだ。
黒田は継続捜査に回された過去の殺人事件を追っている。
どうもその事件と今回の事件は繋がりがあるように感じたのだ。
一方、布施は殺人事件にはあまり関心を示さない。布施が興味を持ったのは、大物政治家へのネガティブキャンペーンだ。
捜査が進むうちに、黒田はまたしても布施とぶつかる。布施と黒田が追うものはどうも同じだ・・・。二人が一緒に動くことで、事件の背後に蠢く巨大な闇を暴けるかもしれない・・・?!
警察官と報道記者が一緒に捜査するなんて現実にはありえないけど、この二人ならありうるかなと思わせてしまう凄さ。
また、2作目まではふわふわととらえどころのなかった布施という人物が、今回は懐の深さと、報道記者としての矜持も描かれて、実態を伴った人物としてすごく魅力的だった。
私は凄く好きになった。
「クローズアップ」は既刊の2作より、警察ミステリーとしても人間ドラマとしてもはるかに面白かった。
次々に出される今野先生の作品がどんどん進化していて、凄く面白い!こんなに面白い作品を次々と描かれるなんて嬉しくて仕方ありません!
今「宰領 隠蔽捜査5」を読んでいるけれど、凄いです。また感想をアップしたいと思います。
『クローズアップ』
著者:今野敏
出版社:集英社
価格:¥1,600(税別)