今野敏さんの伝奇警察小説が面白過ぎる!

隠蔽捜査」シリーズがついに!連続ドラマ化です!
正統派の警察小説ミステリーですが、今野先生は実は
伝奇小説も描いていて、それを警察小説と上手く融合させた、
オカルトチックな警察小説もすごく面白いんです。
その代表作と言えば、「パラレル」(中公文庫)です。
「パラレル」には「わが名はオズヌ」で修験道の祖・役小角(えんのおずぬ)
が転生した・賀茂晶や亡者を追う、祓師・鬼龍光一登場させ、
刑事と共に不可解な連続殺人事件を解決に導いています。

陰陽憑物

祓師・鬼龍光一もシリーズ化されています。「陰陽」「憑物」
この2点、とても面白いです。
若い女性をターゲットにした惨殺事件や大量殺人事件の現場に度々現れる
黒ずくめの男。彼は亡者を祓う‘鬼道衆’と呼ばれる祓師・鬼龍光一。
警視庁の刑事・富野は、祓師と名乗るこの男に不信感を
募らせるが、いつしか絶妙な協力関係で、事件の真相に
近づいて行く。また、鬼龍とのライバル関係である、
外道を祓う‘奥州勢’と呼ばれる祓師・安倍孝景も登場する。
いつもは憎まれ口ばかり叩き合っている二人だが、
亡者や外道を祓う時に二人で協力し、陰陽パワー全開で
憑物を退治するときが、めちゃめちゃかっこいいんです。

多彩な今野敏ワールド、面白くて面白くてやめられなくなります。

『陰陽 祓師・鬼龍光一』
『憑物 祓師・鬼龍光一』
著者:今野敏
出版社:中央公論新社(中公文庫)
価格:陰陽¥686(税別)憑物¥648(税別)