佐々木譲さんの人気警察小説、「道警」シリーズ第6弾が
文庫で発売!「人質」(ハルキ文庫)です。
佐伯警部補、津久井巡査部長、新宮巡査(佐伯の相棒)
小島百合巡査部長、長正寺武史警部などおなじみの
メンバーの活躍が今回も堪能できますよ!
5月下旬、札幌市街地西の藻岩山に建つしゃれたワインバーで、
ピアノコンサートが開かれる。
大通署生活安全課の小島百合と、以前小島がストーカー被害から
救った女性・村瀬香織はそのコンサートに揃って出かけることとなった。
一足先に会場に到着した小島は、そこで人質立てこもり事件に遭遇する。
立てこもり犯は、強盗殺人事件の冤罪で4年間服役していた男。
コンサートの主役は、その男が逮捕された当時の富山県警本部長の
娘だったのだ。
その男は、当時の本部長への謝罪要求をその娘から直接伝えて
欲しいため、人質をとって立てこもったのだ。
そして共犯者は彼の支援者だという。
小島は彼らを冷静な眼で観察。
やがて、これは単なる謝罪要求なのかと疑い始める。
冒頭の脅迫文、不可解な車の盗難・・・。
小さな事件はやがて、たてこもり事件へと繋がってゆく。
人質たてこもり事件の本当の目的とは何か!?
作中で小島が新しく使い始めた、スマートフォンが意外な役割
を果たす。
今回は、ミステリー的な展開が強く非常に面白い。
そして、小島百合の冷静な女刑事っぷりがとてもかっこいい!
仲間たちの連携も見もの!
さらに立てこもりシーンは緊迫感が漲る!
面白さ!てんこ盛りの警察小説です。
『人質』
著者:佐々木譲
出版社:角川春樹事務所(ハルキ文庫)
価格:¥630(税別)