驚愕の誘拐サスペンス!「アノニマス・コール」

[薬丸岳さんの「アノニマス・コール」(KADOKAWA)を読みました。
作家生活10周年記念作品ということで、気合の入った作品でした。

家族への想いを強く感じた作品。

アノニマスコール

3年前、ある事件をきっかけに警察を辞めた朝倉。
妻の奈緒美とは離婚し、娘の梓とも会えない生活。
工場での派遣仕事で食いつなぐ毎日だった。

そんなとき、朝倉の携帯に無言電話がかかってきた。
娘の声を聞いたような気がして、3年ぶりに奈緒美に
連絡すると、梓は行方不明になっていた!
やがて、奈緒美のもとに匿名の電話(アノニマス・コール)
がかかってきた。
梓を誘拐したので、明後日までに1千万円用意しろとの電話だった。
奈緒美は警察に通報するというが、朝倉は警察への不信がぬぐえず、
誘拐犯を自分の手で捕まえるために動き出した。
奈緒美の父は警察官だ。梓の誘拐を隠し、父親に1千万円を借りる。
そのお金を持って犯人の言う通り動いた。犯人の要求に従って
得たのは梓の解放ではなく、新たな要求だった!
それは、3年前の事件の情報と梓の命との交換だった。

朝倉が警察を辞めるきっかけとなった事件。
家族とも別れなければならなかった、朝倉の人生を狂わせた事件だ。
忘れようと努めてきた。だが向き合うときがきたのか・・・。
3年前の事件とは一体何か?
警察を攪乱し、誘拐犯をも出し抜き、愛する娘をすくうために命を懸ける!

誘拐犯を巡る追走劇にハラハラしながら、その間で次第に
明らかになる、3根前の事件の真相。
もみ消された不祥事なのか!?警察も必死で朝倉を追う!
元刑事、誘拐犯そして警察。三つ巴の攻防!
手に汗握る展開は衝撃のラストまで止まらない!

『アノニマス・コール』
著者:薬丸岳
出版社:KADOKAWA
価格:¥1,600(税別)