「SRO6 四重人格」久々の新刊に超満足!

大好きなシリーズです!
久々の新刊「SRO6四重人格 警視庁広域捜査専任特別調査室」。
物凄く面白かったです。

SRO6

最強のシリアルキラー・近藤房子を逮捕した、山根新九郎率いるSROチーム。
しかし、副室長の芝原麗子と、会計担当の木戸沙織の女性2名が
重傷を負い、戦線離脱してしまった。
さらに、尾形洋輔警視正は、息子の家庭内暴力が原因で妻が
負傷。さらに尾形自身も負傷してしまう。
尾形もまた戦線離脱状態だった。

3人を欠いたSROチームが新たな事件に注目する。
それは、東京と秋田で起きたトリカブトによる毒殺事件だった。
捜査一課では、手口に一貫性が無く、同一犯か複数犯か絞り切れず
捜査が難航していた。

かたや、顔に重傷を負い、休職中の芝原麗子は、母の友人の
娘が行方不明になり、芝原麗子の力を使って捜索してほしいと
懇願されしぶしぶ所轄に向かった。麗子は少女が行方不明になる
直前までの足跡をつぶさに追い、一人の青年に行き当たる。
所轄の刑事を使い、力技で少女を救出!その時の達成感と充実感で
SROの仕事に戻ることを決意する。そして、木戸、尾形も妻に励まされ
仕事復帰を果たす。メンバー全員が揃った時、トリカブト事件に動きがあった。
東京近郊で、今度は耳や手首が切り取られた惨殺死体、銃殺死体が
発見されたのだ!
そのすべての現場に残る同一人物の指紋から、SRO室長・山根新九郎は
ある仮説を立て犯人を追う!!

近藤房子以上に危険な殺人鬼登場!こいつはいったい何人殺しているのか?
様々な手口で殺人を犯すこの犯人の特徴とは!?

山根の仮説から次第に犯人の実像に迫ってゆくその過程が実に面白い。
また、犯人のキャラクター設定が特異なことで、なかなか真相に
辿りつけないもどかしさや、犯人の実像が見え、いっきに進むクライマックスなど
本当に息つくひまもないほどの展開!
さらに、SROチームの主要メンバーのプライベートが少しづつ描かれて
より親近感がわいてくる。
今回は、「ダーティハリー」こと針谷警視の意外な一面が伺え、
とても面白かった。

読むとすぐに続きが読みたくなる稀有なシリーズです。

『SROⅥ 四重人格 警視庁広域捜査専任特別調査室』
著者:富樫倫太郎
出版社:中央公論新社(文庫)
価格:¥880(税別)