八咫烏シリーズ第3弾!スペクタクルに変化!「黄金の烏」

『烏に単は似合わない』『烏は主を選ばない』の2作品は、八咫烏が
支配する世界・山内を舞台に、次の王である日嗣の皇子のお后
選びとその過程で見え隠れする、宗家四家の凄まじい権力闘争を
韓国宮廷ドラマ顔負けのスリリングな展開でドラマチックに描き上げた!
その面白さはページを捲るごとに増し、読者を物語の世界へ惹き込んでいった。

そして、待ちに待った第3弾登場だ!

黄金の烏

「黄金の烏」は、宮廷内の権力闘争から一息ついた矢先事件が起こる!
世継ぎの若宮に1年間近習として仕えた、郷長の三男坊・雪哉の故郷近くで
危険な薬「仙人蓋(せんにんがい)」に侵された八咫烏が見つかった。
そういう事件が頻発していることを憂慮した若宮は、雪哉とともに
「仙人蓋」の探索に乗り出す。
だが二人は旅先でさらなる事件に遭遇する!
不穏な気配を漂わせた村。
そこで二人が見たのは、八咫烏(にんげん)を喰らう大猿だった!
危機一髪の所で大猿の突撃を防いだ二人。
その凄惨な現場でただ一人生き残っていたのは少女・小梅だった・・・。
なぜ大猿が・・・?いったい山内に何が起こっているのか!?
山内の危機に若宮と雪哉は自らの危険も顧みず、事件の鍵を握る
暗黒街の支配者のもとに出向く。
そこで雪哉に課されたのは、未知の隧道の先にある物を持ち運ぶことだった。
深い暗闇の底での冒険の末、雪哉が見たものとは一体なのか!?

山内に危機にもたらす大猿の出現と危険な薬「仙人蓋」。
このふたつの関係性は?
そして生き残った謎の少女・小梅の正体とは!?

物語の展開は宮廷内部から山内全体へと移り、そのスケール感は大幅にアップ!
さらに次々と提示される事件の謎。その真相を探る過程はミステリータッチで描かれ、
謎解きも充分楽しめ、ミステリーファンの心もくすぐる!!

ファンタジーでありながら、宮廷内の人間ドラマ、主従の信頼関係、
さらに謎解きまで盛りだくさん展開で飽きることが無い!

「十二国記」に続く日本を代表するファンタジー小説になりそうな予感のシリーズだ。

『黄金の烏』
著者:阿部智里
出版社:文藝春秋(文庫)
価格:¥1,500(税別)