富樫倫太郎さんの警察小説「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」
シリーズが大変面白く、ほかに警察小説シリーズはないのかなと
思ってたいたところに「生活安全課0係」がドラマ化というニュース!
なんと富樫さんの作品ではありませんか!
これは読まなければと思い、早速読みました。
(テレビ、視られないのが残念!)
面白い!面白い!面白い!すんご~く面白かったです!
杉並中央署生活安全課に突如誕生した「なんでも相談室」。
通称0係。
署内の役立たずが集まる部署。
そこへやってきたのが、科警研の「犯罪行動科学部捜査支援研究室」で
犯罪行動心理学を研究していた、キャリア警官・小早川冬彦警部だ。
‘キャリアの警部なのになんでこんな掃き溜めに!?’
とはみ出し者たちはいぶかるが、当の小早川は全く意に介さず!
一人楽しそうに仕事をしている。
なんでも相談室には、どうでもよい事件が次々と寄せられる。
メンバーは全くやる気を起こさないが、冬彦に引っ張られて
様々な事件とかかわり合うことに。
冬彦は、ちょっとオタク系で、周りの空気が読めずマイペース。
だが、人間の行動心理学を研究していたため、人の心を読むことが出来る。
凄い得意技で超優秀だが、言わなくても良い事を言ってしまうので
反感を買うこともしばしばだ。
しかし、冬彦は人一倍正義感が強く、心優しい人物。
ある日、管内でボヤ事件が発生した。
どんなことにも興味を抱く、冬彦はボヤ事件の現場に遺された
残骸から、連続放火事件を疑う・・・。
犯罪行動学を駆使し、冬彦が連続放火魔のパターンを絞り込み、
過去のデータと行動心理学で犯人をプロファイリング
していく過程がとても面白い!
さらに、人の様々なしぐさや動きでその人が考えていることを
あててしまう。こんな刑事がいたら、犯人なんて一発でわかる!
そういうシーンが多く描かれていてほんとに面白かった。
富樫さんの作品は「SRO」にしてもこの「生活安全課0係」に
しても、報道されている実際の事件を彷彿とさせる。
実にリアル。自分も捜査している。そんな感じにさせてくれる。
『生活安全課0係 ファイヤーボール』
著者:富樫倫太郎
出版社:祥伝社
価格:¥800(税別)