名探偵・法月綸太郎の名推理 傑作「頼子のために」

法月綸太郎さんは、島根県出身の推理作家さん。
デビュー当時から読んでいてめちゃめちゃ
面白い本を書く人だな~と感心していました。

ところで最近、名探偵ブーム。
しかも、昭和の名作の名探偵がテレビや映画で
続々映像化され、嬉しい限り!
御手洗潔、火村英生などその代表作。
でもそこに、法月綸太郎がいない!?残念!!!

ではでは名探偵・法月綸太郎のシリーズ最高傑作と
呼ばれる「頼子のために」を紹介!
はまさきの一番好きな作品です。

頼子のために

17歳の愛娘・頼子が殺された。
通り魔事件で片付けようとする警察に疑問を抱いた
父親の西村は、秘かに犯人を突き止め相手を刺殺し
自らも命を断ち犯人への復讐を果たす。・・という
手記を残していた。

そして、その手記通りの事が起こってしまった。

西村の手記は、警察のみならず関係者に様々な余波を
もたらした。
この事件が公になれば、警察のメンツはつぶれる!
それを危惧した警察上層部は、ある奇策を思いつく!
そしてその旨を知らされた、警視庁の法月警視は
早速行動に移した。
その手記を読んだ、法月警視の息子で推理作家の法月綸太郎は、
事件解明に乗り出す!

冒頭の鬼気迫る西村の手記から、物語にいっきに引き込まれる!
そして、法月綸太郎の推理で徐々に明らかになる事件の過程と真実。
だが、その真実はあまりにも信じがたいものだった。

娘を殺された父親と母親の慟哭、そして復讐という
構図がガラガラと崩れていく・・・。

度肝を抜く真相とはこの物語のためにある!?
長く心に残る作品。

『頼子のために』
著者:法月綸太郎
出版社:講談社(文庫)
価格:¥590(税別)