やりすぎミステリの伝道師・小島正樹さんの
記念碑的作品!「武家屋敷の殺人」。
ついに読みました。
いや~凄い展開で驚きの連続、さらにクライマックス
は間違いなく絶叫します!
孤児院で育った女性から、生家を探して欲しいとの
依頼を受けた弁護士の川路。
手掛かりは、赤ん坊だった女性が、孤児院に置かれた
ときに残されていた日記だった。
だが、その日記には20年前の殺人とミイラについての
異様な記述があり、とても本当の事とは思えない。
早くもお手上げ状態となった、川路は友人の
那珂に助けを求める。
那珂は日記に続らていることは全て事実として
考え、記述にあったことを丹念に調べ あげ
ついに女性の生家を突き止める。
その家は江戸時代から存続する曰くつきの屋敷だった。
そして、その屋敷には、叔父と女性の母親が住んでいた。
川路と女性は、早速屋敷を訪れた。そこで女性の母親と
対面するが、彼女から異様な物語を聞かされる。
はずみで殺した男を床下の氷室に隠すとミイラ化。
首無し死体の登場、ミイラが蘇る!?
そして死体が移動!?
これでもか!?と提示される謎の数々と前代未聞の
トリックに心が躍る。こんな複雑怪奇な
ミステリーが読みたかったんだ~。
あまりにも予想外の展開に、読まずにはいられない!
読まないと損をするとばかりにいっきに読み切った。
二転三転したあげくのどんでん返し。もう凄すぎて唖然。
ミステリ好きを最後の最後まで楽しませたい、
著者の思いが伝わってきました。
『武家屋敷の殺人』
著者:小島正樹
出版社:講談社(文庫)
価格:¥960(税別)