長沢樹、衝撃のデビュー作「消失グラデーション」文庫化!

2011年に横溝正史ミステリ大賞を受賞した、長沢樹著
『消失グラデーション』が文庫になりました!!
デビュー作でありながら、2012年「本格ミステリベスト10」
「このミステリーがすごい」
いずれのランキングでも6位にランクインした衝撃ミステリーです。

消失G

校舎から転落し、姿を消した女子バスケット部の天才プレーヤー・緑。
自殺?事故?そもそも彼女はどこへ消えたのか?
主人公・康とクラスメートの真由は独自の調査に乗り出す。

繊細な心と怖いもの知らずの大胆さを併せもった、
いまどきの高校生の生態を鮮やかに描きつつ、
ミステリとしてはかってないほどの
衝撃的な展開が読み手の心を激しく揺さぶる!!
デビュー作とは思えないほど凄い展開!
クライマックスのあるシーンで、「えっ!?」となって
最初にページに逆戻りするかも!
爽快感あふれる、青春本格ミステリです!

『消失グラデーション 樋口真由‘消失’シリーズ』
著者:長沢樹
出版社:KADOKAWA(角川文庫)
価格:¥680(税別)

TOKAGEシリーズ第3弾「連写」を読みました!

本屋大賞ノミネート作品の本読みも一段落つき、
やっと好きな警察小説が読めます!
うきうきしていたら、なんとタイミングよく
今野先生の最新刊が発売!!
TOKAGEシリーズ第3弾「連写」です。
早速読みました。

連写

警視庁の特殊遊撃捜査隊に所属する、上野数馬は
バイクでパトロールしつつ、周りの景色をまるで
カメラで連写するように頭の中に記憶出来るという
特技を持っている。数馬の能力は、今までの
事件でもたびたび活かされていた。

東京都内でバイクを利用したコンビニ強盗が連続して発生!
しかも国道246号沿いに集中している。警視庁の覆面捜査チーム
‘トカゲ’にも捜査の招集がかかった。上野数馬と白石涼子は
捜査本部が置かれた、世田谷署へと向かう。新設された
IT捜査専門の分析センターを総動員して捜査するが
解決の糸口が見つからない・・・。目撃証言は黒い
ライダースーツの二人組だ。すぐに見つかると思っていたのだが・・・。

かたや‘トカゲ’の取材を目的とする新聞記者・湯浅と
相棒の新人記者・木島。
湯浅はトカゲの白石涼子をどうしても取材したい。
彼らの動向を追う内に、コンビニ強盗事件に行き当たる。
湯浅は木島と二人でつかんだ情報を、白石涼子に
確認と称して連絡したりする。
警察官と新聞記者、もちつ持たれつの関係が非常に
理想的に描いてある。
絶対に現実ではこういうのはないだろうなと思いながら
読む。でも何だか清々しい。
また、いつもスクープを狙う湯浅は、後輩の木島の
仕事ぶりにいつも不満を抱いている。
だが、木島は木島のスタイルで仕事をしている。
シリーズ3作目になると、だんだんと木島の良さを
認め、スクープばかり追っている自分をちょっと
振り返ったりするシーンは思わず共感してしまう。
若い人は若い人なりに必死なんだと。いかに自分を
保ちながら、納得できる仕事を続けられるのか?
秘かに戦いながら仕事をしているんだなと思ってしまう。

新聞記者を巻き込みながら、次第に明らかになる
コンビニ強盗の目的・・・。
じわじわと事件の真相が明らかになっていく過程は
非常に面白いです。
ミステリー的なドンでん返しは無いですが、
地道に捜査して事件の真相がわかるっていう
警察小説の醍醐味が読めてもう満足!満足!

クライマックスのバイクでの追撃シーンは
ハラハラドキドキものだったし。

う~ん今回も面白かったです!!

『連写 TOKAGEトカゲ3 特殊遊撃捜査隊』
著者:今野敏
出版社:朝日新聞出版
価格:¥1500(税別)

「隠蔽捜査」だけでなく「触発」も面白い!

「隠蔽捜査」がドラマ化され、大変面白いので嬉しいです。
「ハンチョウ 神南署安積班」「確証」など、今野作品が
次々とドラマ化され、ファンにはたまりませんが、
実はこのシリーズも面白い!
「警視庁捜査一課 碓氷刑事」シリーズ。
「触発」「パラレル」「アキハバラ」「エチュード」「ペトロ」と
現在5作品が出ています。
シリーズ1作目が「触発」。
碓氷刑事VS爆弾魔という構図。

触発

朝の通勤ラッシュで混雑する地下鉄構内で、爆発事件が発生し、
死傷者が300人を超える大惨事となった!
警視庁は、事件の大きさに早速捜査を開始する。
迅速な事件解決のため、政府は爆弾のスペシャリストを
警察に送り込む。
陸上自衛隊三等陸曹・岸辺和也。自衛隊髄一の爆弾処理の
スぺシャリストだ。
相棒に指名されたのは、警視庁捜査一課の碓氷弘一。
二人は戸惑いながらも、犯人逮捕・国を守るという
同じ目標にむかって事件解決に邁進する。

事件解決のために、外部から助っ人を呼ぶことなんて
現実にはないだろうが、そこを実にリアルに描いた
警察小説なのだ。
いつもながら、今野先生の博識ぶりには驚かされる!
この作品では、爆弾づくりのシーンが詳細に
描かれていて驚愕!

このシリーズ、毎回事件解決のキーになるスペシャリストが
登場し、碓氷刑事とコンビを組むので、ドラマには
向いていると思う。
ただ、碓氷刑事が中年のおじさんという設定なので、
役者さんが思い浮かばず・・・・。
でもファンとしてはド・ラ・マになったら楽しいなあと
思うのでした・・・・。

『触発』
著者:今野敏
出版社:中央公論新社(中公文庫)
本体価格:¥762(税別)

「わが名はオズヌ」拡販中です。

今野敏先生の「隠蔽捜査」シリーズがドラマ化され、
それを記念して、本の学校今井ブックセンターのミステリー棚で
ミニ‘今野敏まつり’を開催中です。
はまさきが今野敏作品にはまったきっかけとなった
「わが名オズヌ」(小学館)。
ものすごく面白かった。
読み終わったあと、オズヌのカッコ良さに感動し、
すっきり爽やかな気分に浸れた。
どうしてもあの感動を伝えたく、フリーペーパーまで
作成してしまいました。
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『パラレル』もめちゃめちゃ面白い!
オズヌも再登場する。さらに『陰陽』『憑物』シリーズの
主人公・鬼龍光一も登場。
不可解な連続殺人事件を追う、警視庁捜査一課・碓氷刑事とコンビを
組まされている赤城刑事に協力するオズヌと鬼龍光一。
他シリーズの人気キャラを「パラレル」に登場させた
ファンにはたまらないコラボ作品。
それらのシリーズを並べました。

ドラマ「隠蔽捜査」はほぼ原作通りの出来でとても嬉しい。
毎週、毎週楽しみです。
今日放送されるのは、いよいよ『疑心』
竜崎が女性部下に淡い恋心を抱く!?なんて!?
仕事も恋も混迷の極み!どうする竜崎!?
っていう感じです。

『わが名はオズヌ』
著者:今野敏
出版社:小学館
価格:¥695(税別)

人気の北欧ミステリー「刑事ヴァランダー」第2弾!

最近、すっかり北欧ミステリーに魅了されてしまった、はまさき。
この「刑事・ヴァランダー」も好きになったシリーズのひとつ。

「刑事ヴァランダー」シリーズ第2巻目は「リガの犬たち」(ヘニング・マンケル著)
リガとは、ラトビア共和国の首都。
今回は、刑事・ヴァランダーが事件を追ってスウエーデンからラトビアのリガまで
駆け抜ける!90年代の謎多きリガの街で命を懸けた闘いが繰り広げられる!

リガの犬

スウェーデン南部の海岸に一艘のゴムボートが漂着。
その中には、効果なスーツに身を包んだ二人の男の射殺死体が、
抱き合うように横たわっていた。
彼らはいったい何者なのか?海の向こう、ソ連か東欧の人間らしい。
ヴァランダーは国境を越えた事件に思いもよらぬ形で深入りしてゆく・・・。

遺体はラトビアのマフィアだと判明。誰が何のために殺したのか?
捜査の過程で、ヴァランダーはラトビアのリガ警察から派遣されてきた
犯罪捜査官、カルリス・リエパ中佐と出会う。
無口で、思慮深いリエパ中佐にヴァランダーは共感するものを感じる。
スウエーデンで、リエパ中佐がつかんだものとは?

同僚だった、親友・リードベリの死を受け入れられないヴァランダーの
苦悩。リガの事件は彼にそのつらさを忘れさせてくれた。
だが、一時でも心を通わせた、リエパ中佐の衝撃的な死!
またもやヴァランダーの心に暗い影を落とす。
なんとしてでも事件の真相を暴く!その思いだけがヴァランダーを動かす。
ヴァランダーは陰謀渦巻くリガへ赴く!

ソ連崩壊間近のバルト三国の一つ、ラトビアの不安定な政治情勢を
背景に描かれた、渾身の社会派警察ミステリー。
クライマックスの駆引きは心臓を鷲掴みされるほどスリリング!!

『リガの犬たち 刑事ヴァランダー』
著者:ヘニング・マンケル著/柳沢由実子訳
出版社:東京創元社(創元推理文庫)
価格:¥1,100(税別)