紅霞後宮物語第零幕2「小玉と文林」の出会いが描かれる!

30歳でいきなり皇后になってしまった、稀代の天才軍人・関小玉。
後に神格化され、武芸と子どもの守護神として愛され続ける。
そんな彼女は、なぜ軍人になったのか・・・?
後に皇帝となり、彼女の夫にもなる文林とはいかに出会い、絆を
育んでいったのか・・・?

皇后になる前の彼女の生き様もまた伝説だ。

家の事情もあったが、軍人として生きる覚悟を決めた関小玉。
女性でありながら、彼女の軍人としての才能には眼を瞠る。

小玉が軍隊に入った時の皇帝はやたらと戦好きで
軍人たちは度々戦に駆り出される。
そんな中で、小玉は次々と目覚ましい活躍をし、
異例の速度で昇進、二十歳で‘校尉’となっていた。

男運の方はというと、何度かいい話がありつきあったりも
したが、結局長くは続かない。
明慧を筆頭に仲間や上官にも恵まれ、職務に邁進していた。

ある日、小玉のもとに新たな部下が配属されてきた。
武科挙に合格した英才。さらに驚いたのは
その男の美しさだ。眉目秀麗などと一般の
形容詞では間に合わないくらいの、美男子・・・。
この顔では、女だけでなく男からも言い寄られて
苦労したろうなと思わせるほど・・・。

超美男子で武科挙に合格した三才年下の部下。
叩き上げの自分とは正反対の男・周文林。
小玉は彼を見た瞬間!
「絶対にそりがあわない」と思った。

その予感通り小玉と文林はことあるごとに
衝突を繰り返した・・・・。

小玉の武官としての判断の凄さや、
信頼し合う仲間たちとの交流、そして文林との
衝撃的な出会いが描かれた第零幕の二。

対立しあう二人がどう絆を深めてゆくのか・・・
今後の外伝シリーズに期待大です!!!!

『紅霞後宮物語第零幕二 運命の胎動』
著者:雪村花菜
出版社:KADOKAWA(富士見L文庫)
価格:¥600(税別)

益々面白さが増す!‘鏑木特捜班’シリーズ第3弾「ダンデライオン」

横溝正史ミステリ大賞受賞作「デッドマン」から3作目。
難解な殺人事件の真相を暴いた鏑木警部補率いる
「鏑木特捜班」が三度集結した。
シリーズ2作目の「ドラゴンフライ」では、トンボが
キーワード、そこから猟奇殺人の謎を暴いた。
そしてシリーズ3作目は「ダンデライオン」。
タンポポが謎を呼ぶ!?

ひらめきと刑事の勘が冴える・鏑木警部補、べらんめぇ口調
で口は悪いが情に厚い鏑木と同期の正木警部補、お金持ちで先輩にも
時々上から目線、けれども真面目で今風の若者・姫野巡査。
科警研でプロファイリングが専門、ものすごく頭が切れる澤田。
この4人が今回挑むのは、空飛ぶ死体の謎だ・・・・。

「デッドマン」「ドラゴンフライ」以上の面白さで物語が展開する。

東京の山間部にある廃牧場のサイロで、16年前に失踪した
女子大生の死体が発見された。
その死体は、サイロの中の上空3メートルのあたりで、胸を鉄パイプで
貫かれたまるで空中を飛んでいるような姿だった。
そして、中から閂がかけられていたため密室。
しかも、その死体は16年も経過しているにも関わらず、
ほぼ死んだときの状態のままミイラ化していた。
女子大生の名は、日向咲(えみ)。
鏑木特捜班の姫野巡査はその名前を聞いたとたん、
謎の言葉を残し、倒れてしまう・・・・。

鏑木は死体の謎を解くとともに、姫野が口にした
言葉が気になった。姫野は咲を知っているのか?
いつ、どこで・・・?

咲の身辺を捜査し始めた頃、新たな殺人事件が起こった。
湾岸にある高層ホテルの屋上で焼死体が発見された。
被害者は殺害される直前、110番通報をしていた。
警察はすぐさま現場に急行したが、手遅れだった。
屋上の鍵はホテルの中からかかるようになっていた。
犯人は警察が来る前に屋上から出て鍵をかけて逃げたのか?
そんな時間は無かったはずだ。
ではどんな手を使って逃げたのか・・・?まさか空を
飛んだ・・・・?

空を飛ぶ・・・。今回の事件のキーワードはそれか・・・?
鏑木たちが様々な推理を展開する中、焼死体の身元が割れた。
ある政治家の秘書だったのだ・・・。

刑事部主導の捜査のはずが、なぜか公安が出張ってきた。
お互いに情報は共有できない。
だが、捜査一課長が鏑木たちの隠密行動を許したのだ。
やがて、咲が大学のサークル「タンポポの会」で
活動していたことに辿り着く・・・。

「デッドマン」のぶっ飛んだ展開、「ドラゴンフライ」の
衝撃的な謎の連鎖、そして「ダンデライオン」は、これらを
はるかに凌駕する面白さだ。
ありえない死体の謎、密室、そしてさらなる謎をよぶ
焼死体。本格推理小説なみのトリックに息を呑む!
さらに、警察小説の捜査の醍醐味と組織の軋轢をバランスよく
描き、ミステリ好きにはたまらない展開になっている。
シリーズごとに面白さが進化しているのだ。

シリーズ新作を待ちたい!

『ダンデライオン』
著者:河合莞爾
出版社:KADOKAWA(文庫)
価格:¥800(税別)

「デッドマン」の‘鏑木特捜班’再集結!「ドラゴンフライ」

横溝正史ミステリ大賞受賞作「デッドマン」の第2作「ドラゴンフライ」。
「デッドマン」で難解な殺人事件の真相を暴いた
鏑木警部補率いる「鏑木特捜班」が再集結した。

ひらめきと刑事の勘が冴える・鏑木警部補、べらんめぇ口調
で鏑木と同期の正木警部補、お金持ちで先輩にも
時々上から目線、けれども真面目で今風の若者・
姫野巡査、科警研でプロファイリングが専門、
頭が切れる澤田。
この4人が、新たに起こった猟奇殺人事件に挑戦する。
「デッドマン」以上の面白さで物語が展開する。

多摩川の河川敷で、内臓のほとんどを抜き取られた
惨殺死体が発見された。
警視庁捜査一課の鏑木警部補率いる特別捜査班は、
現場に残されたトンボのアクセサリーを手掛かりに
群馬県奥地の村へ向かう。
トンボのアクセサリーは手作りだったため、作成者は
すぐに判明した。その村をこよなく愛する女性だった。
鏑木たちがアクセサリーの写真を見せると女性の表情が
曇った。そして惨殺死体の身元が割れたのだ。

被害者は女性と同村出身の男性だった。
子どもの頃からトンボが大好きで、大人になってからは、
トンボが多く生息する奥の沢の自然を守ろうと必死になっていた。
だが、奥の沢はもうじきダムの底に沈む・・・・。

そしてそのトンボのアクセサリーからさらに、被害者の
人間家系が浮かび上がってきた。
被害者の男性には2人の幼馴染がいた。
ひとりは建築家、そして奥の沢のダム関連で仕事をしている。
もう一人は、生まれた時から目が不自由な女性だった。
子どもの頃男二人で、盲目の女性をずっと守っていたらしい。
しかし、彼女の両親は20年前に何者かに殺害されていた。

鏑木は、その両親殺害事件と今度の猟奇事件が繋がっている
ような気がしてならない。
またもや刑事の勘とひらめきが、あとの3人を動かすのだった。

ダム建設の裏で動く莫大な建設費と不正疑惑、そしてダム建設反対運動、
巨大なトンボ伝説などなど事件との関連が次々と明らかになってゆく。

次々と深まる謎、鏑木の推理、それを打ち砕くがごとく
新たな謎が現れる・・・。
やがて、事件に絡んで必ず登場する、不気味な符牒「トンボ」
の導きで謎のピースが一つに合わさった時、
胸が潰れそうな非情な真実にたどり着く・・・。

読めば読むほど面白さが増す、「鏑木特捜班」シリーズ。
次は「ダンテライオン」!

『ドラゴンフライ』
著者:河合莞爾
出版社:KADOKAWA(文庫)
価格:¥840(税別)

謎多きフェルメールの姿が生き生きと描かれる「フェルメールの街」。

「シンデレラの告白」の著者、櫻部由美子さんの
待ちに待った新作が発売されました。

「シンデレラの告白」は誰でも知っている
おとぎ話をモチーフにし、幻想的かつ精緻な
大人のミステリーに仕上げ、その完成度の高さで
第7回角川春樹小説賞を受賞。
本当に素敵な物語で、はまさきの大好きな作品。

そして第2作目「フェルメールの街」は、日本人が大好きな
画家、ヨハネス・フェルメールを主人公に、
親友、アントニー・レーウエンフックとの友情
そして妻となる女性との運命の出会いがドラマチックに描かれている。
若きフェルメールたちが暮らしていた、デルフトという街は
陶器の名産地。その頃、陶工が失踪するという事件が起きていた。

当時のデルフトという街は一部そういうきな臭さはあったようだ。
子どもの頃に親友同志だった、フェルメールと後に微生物学の
礎となる科学者・レーウエンフック。
レーウの引っ越しで別れてれてしまうが、大人になってからデルフトで再会する。

気弱で引っ込み思案だった、レーウは明るく華やかな美青年に成長していた。
服の商売をしていたため、とてもおしゃれだった。
再会を喜び合った二人はたちまち意気投合する。

その頃、フェルメールは、著名な画家の弟子となり、絵の修業の
真っ最中だった。絵の題材を求め、娼館のあたりにも出かけた。
フェルメールはそこで、ひときわ目を惹く一人の女性と出会う。
良家の子女でありながら、なぜか娼婦のまね事をする奇妙な女性。
強がっているけれど、はかなげなその女性に強烈に惹かれた
フェルメールは、結婚を申し込む・・・・。

そんなある日、フェルメールとレーウは散歩途中で、
老人の変死体を発見してしまう・・・。

フェルメールは故郷・デルフトにとても愛着を感じていたらしい。
子どもの頃からの仲間たち、愛する女性、親友との日々。大切な家族・・・。
フェルメールが愛して止まないこのデルフト。
だが、デルフトの街を巨大な「悪意」が黒くおおいつくそうとしていた。

フェルメールを巡る物語に味付けされた、ミステリアスな事件。
それを発端に、やがて大きな悲劇がデルフトを襲う・・。

魅力的なキャラクターと数々の名画に彩られたフェルメールの新たな物語。
虚実織り交ぜドラマティックに描かれた物語に魅了される。

『フェルメールの街』
著者:櫻部由美子
出版社:角川春樹事務所
価格:¥1,400(税別)

KYキャリア刑事が活躍「生活安全課0係」シリーズ最新刊「エンジェルダスター」

生活安全課0係」は小泉孝太郎さん主演でドラマ化されました。
この夏はセカンドシーズンも放送され大好評!!
そしてタイミングよく新刊「エンジェルダスター」も発売。
既刊本も全部読み、待ちに待っていた新刊です。

読み始めると、小早川警部のイメージはもう
小泉孝太郎さんしか浮かばない~。

そんな生活安全課0係、通称「なんでも相談室」に相談が舞い込んだ。
新聞記者の笹村に奇妙な脅迫状が届いたので、
調べて欲しいとの事だった。
笹村は、5年前ある女子生徒がイジメの加害者ととれる記事を
書き自殺に追いやってしまったことがあった。
当時、その女子生徒の父親から、娘が生まれたら殺すと脅され、
去年、娘に恵まれたがその復讐を恐れていた。

同じ日、吉永という年配の女性が、自分の友だちの孫が
行方不明になっているので捜してほしいと相談に来た。
吉永は以前、小早川にとても親切にしてもらい、
警察に相談するならここだと決めていたらしい。
だが、行方不明の孫はすでに24歳の青年で話を
聞くととんでもない悪童だったようだ。
それでも溺愛する孫だから、どうしても捜して
ほしいとのことだった。

さらに、町内会の相談事だ。隣家の住人が、自分の家の敷地内に
夜ごみを捨てるから辞めて欲しいと訴えたが、隣家の住人は
そんなことをしていない言い張り険悪な状態になっているというのだ。

小早川警部ほか生活安全課0係のメンバーたちはそれぞれ
捜査をすることに・・・。

調べれば調べるほど謎に包まれる3件の相談事・・。
果たして彼らは真相に辿り着くことができるのか?

またまた小早川の洞察力と推理が冴える!シリーズ最新作。
めちゃめちゃ面白いです。

『生活安全課0係 エンジェルダスター』
著者:富樫倫太郎
出版社:祥伝社
価格:¥630(税別)

腐った警察官(ヤツラ)を炙り出せ!「ドッグ・メーカー」

[次々と新たな切り口の警察小説が登場する。
この「ドッグ・メーカー 警視庁人事一課監察係黒滝誠治」
(深町秋生著 新潮文庫)は、同じ警察でも組織内に
蔓延る不正を暴く「警察の中の警察」、監察官たちが主人公だ。

この本を読むと、警察内に巣食う悪がどれほど巨大なのか、
組織ぐるみで隠蔽工作を行う警察官たちの腐敗ぶりが描かれて
いて、怖くなってしまう。

黒滝誠治警部補は、違法すれすれの捜査で数々の事件を解決してきた。
しかし、やり過ぎれば出る杭は打たれる・・・。
華々しいキャリアをふいにし、交番勤務に左遷された。

だが、凄腕の刑事がいつまでも放っておかれるはずはない。
彼に目をつけたのが、人事一課のキャリア・相馬美貴だった。

相馬の命を受け、赤坂署の悪徳刑事を内偵していた同僚の刑事が
何者かに殺害された。
あまりの衝撃と後悔にやがて激烈な復讐心が心に芽生えた相馬は、
警視庁に蔓延る巨悪を全て白日の元に曝すことを決意。
稀代の「寝業師」白幡警務部長とともに真相解明を画策。
そのためには、手段を選ばずターゲットに首輪をつける
ドッグ・メーカーこと黒滝警部補の力が必要だった。

人事一課に異動してきた黒滝は、白幡と相馬の命を受け早速捜査を開始。
殺害された刑事が内定していた、赤坂署の悪徳刑事を逮捕するために、
彼に群がり甘い蜜を吸い続ける刑事や、妻を次々と支配下に置いてゆく。

ドッグ・メーカーのやり口の汚さ、しかしそれを上回る手際の良さに
思わず凄い・・・と思ってしまう。
彼のやり口は確かに汚いが、それは巨悪を暴くためだ。
警察官としての正義が底辺にある・・・。

危険極まりない警察小説だが、読後は清々しい。
黒滝警部補の正義の悪役ぶりが非常に魅力的。
次の活躍が読みたくなる。

『ドッグ・メーカー 警視庁人事一課監察係 黒滝誠治』
著者:深町秋生
出版社:新潮社(文庫)
価格:¥840(税別)

猟奇殺人犯を追う超酒好き女刑事!?「スカーフェイス警視庁特別捜査第三係・淵神律子」

「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」、
「生活安全課0係」シリーズなど、今人気の
警察小説を描き続ける、富樫倫太郎さんの
異色の警察小説です。

連続猟奇殺人犯・ベガを追いつめた、淵神律子と先輩刑事。
だが、先輩刑事はベガに刺され大怪我を負ってしまう。
たった一人で犯人と対峙する淵神だったが、犯人の素早いナイフ
さばきで顔と腹に傷を負ってしまう。そのショックで拳銃を撃ち損じ、
あと一歩というところで取り逃がしてしまった。
大失態をしでかした淵神・・・。
ベガ逮捕に執念を燃やす、淵神は、その思いを忘れないように、
顔の傷はそのまま残した。

それから4年後、最強の女刑事に成長した淵神は、
次々と凶悪犯を逮捕してゆく。
だが、その荒っぽいやり方は、警視庁内部でも
問題視されるようになっていった。

淵神は、仕事のストレスを強い酒を飲むことで発散していた。
自分では認めていないが、アルコール中毒だった。
不遇な家庭環境の中で育ち、最愛の弟を亡くし、
心に深い傷を背負ったまま、刑事という職業を選ぶ。
まるで自分自身を痛めつけるような無謀な選択・・・?
だが、ルームメイトの看護師・景子の優しさが
淵神の唯一の癒しだった。
そして、景子にも誰にも言えない過去があり、
その重さに耐えきれずにいた。

物語は2部構成。「スカーフェイス」は、
淵神律子の刑事として能力の高さと強さが描かれる。
他の男性刑事に嫉妬されるほどだ。
だから、女刑事を認めない男性刑事からは憎まれる。
「警視庁特別捜査第三係」は、未解決の事件ファイルを
整理する閑職。そこへ左遷された淵神は、新たなスタッフとともに、
ベガの事件を追うことを決意する。

主人公・淵神律子のキャラクターが物凄くリアル。
男社会の中で、結果を出さなくてはならない女性の
苦悩や焦り、能力はあるのに認められない
という激しい憤りが手に取るようにわかり、
共感せずにはいられない!

そして、因縁の猟奇殺人犯・ベガの正体に迫ってゆく
展開がスリリングで面白い!

こちらもシリーズ化して欲しいほど、魅力的な主人公と
ストーリー。

『スカーフェイス 警視庁特別捜査第三係・淵神律子』
著者:富樫倫太郎
出版社:幻冬舎
価格:¥1,600(税別)

気分爽快になれるミステリ!「バック・ステージ」

追いつめられ、やがて崩壊してゆく人間の心の過程を
リアルに描き出してきた、芦沢央さん。
「悪いものが、きませんように」「許されようとは思いません」などは
その代表作だと思う。

しかし今回描かれた「バック・ステージ」は、著者の新たな
魅力が引きだされた!!
シリアスな物語にコミカルなテイストをミックスした、
著者の真骨頂!

ある夜、新入社員の松尾は、先輩の康子がパワハラ上司の
不正の証拠を探している場面に遭遇してしまった!!
そして強引な康子に片棒を担がされることになり、
翌日、上司の不正を暴く証拠をまんまと手に入れる。
しかし、ひょんなことからその証拠を入れたバッグを
女子高生に持って行かれてしまう。
焦った二人が女子高生の後を追うと、中野の劇場に行きついた。
その劇場では、松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の
舞台が始まろうとしていた・・・・。

開演前の舞台の裏側で起きた小さな事件。
それを軸として関係者たちの人間ドラマが連作で描かれる。

息子を思う、離婚したばかりのシングルマザーの複雑な心理。
再会した大学生、男女二人のすれ違う心の揺らぎ。
脅迫状に怯える新人俳優の恐怖と焦燥感。
認知症の兆候が表れた大女優。その秘密を守ろうとする
マネージャーの心の葛藤・・・。

舞台の周辺で、4つの事件が同時多発的に起き、
勘違いとトラブルが次々と発生してゆく・・・。
その多彩なシチュエーションで描き分けられる人間心理。
その描き方の上手さに舌を巻く!

さらに、バラバラだった4つの事件は、松尾と康子の
コミカルな追跡劇によって繋がっていく・・・。
それらが見事に繋がったラストに、思わず唸る~。
読後は思い切り「気分爽快」になれるミステリーです。

本を買った人だけが「すぐに」「必ず」読めるお楽しみ掌編、特別収録です。
(詳しくは本作品カバー裏をご覧ください)

『バック・ステージ』
著者:芦沢央
出版社:KADOKAWA
価格:¥1,500(税別)