盗犯捜査ひと筋・萩尾警部補、新たな事件「黙示」

盗犯捜査専門の萩尾警部補が登場するシリーズ、
「確証」「真贋」に続き新作「黙示」を読みました。

萩尾警部補と相棒の武田美穂刑事は、
すでに息もぴったりで、事件現場を
見て違和感も感じるようになってきた。
後輩の成長に喜ぶ萩尾警部補。

渋谷署管内で窃盗事件が発生した。
事件現場は、高級住宅街の松濤に
ある豪邸だった。

被害者はIT社長の館脇。
盗まれたものは、趣味で集めた
古代歴史に関わる貴重なもので、
神から与えられたという伝説を持つ
「ソロモンの指輪」。
4億円もの大金で手に入れたという。

館脇と懇意にしている美術商の音川は
その指輪の盗難には暗殺集団が関わっている
可能性があると指摘。

音川の話に、萩尾と武田はにわかには信じ難く、
まずは関係者の聴取から始めることに。

また、館脇は調査で石神という探偵を雇っていた。
音川に命を狙われていると言われ、石神は
ボディガードの役割も兼ねていた。

石神もまた、音川と似たようなことを話す。
萩尾たちは困惑する。

アトランティス大陸の伝説、古代
イスラエル、ダビテ王、ソロモン王の伝説
など、超古代に関する話に沿って推理
合戦が繰り広げられる!

「超古代」に興味があるならば、絶対に面白い!
そして何より、そういうことがあるかも・・・。
完全に否定が出来ない、微妙な事件。

探偵・石神は、「神々の遺品」「海に消えた神々」に
登場するあの探偵。
今回のコラボ、面白かった。

『黙示』
著者:今野敏
出版社:双葉社
価格:¥1,600(税別)

ストーカー犯罪対策室の活躍をリアルに描く「SCSストーカー犯罪対策室」

最恐のストーカー「リカ」シリーズで
ストーカーの恐しさを描き切った五十嵐貴久さんの
「SCSストーカー犯罪対策室」を読みました。

様々な形のストーカー事件を短編で描きつつ、
主人公である、SCSの捜査員・白井有梨に
つきまとうストーカーの正体を暴くというストーリー。

新品川署ストーカー犯罪対策室には、日々
多くのストーカー事案が寄せられる。

不倫の果てに、女性相談者が殺害された事件。
その裏には意外なからくりがあった。

仕事中に突然何者かの声が聞こえる!
誰かに監視されている!と訴える男性。
誰もが鬱病のせいではないかと推察したが・・・。

地下アイドルから、人気ドラマの主役に
抜擢された女優に届く、ストーカーからの
脅迫状・・・。

老人ホームで繰り広げられる、老女たちの
諍い。それは一人の紳士を巡る醜い争い。
園内での解決をすすめるが、やがて・・・。

あるOLが、元カレにストーキング
されていると訴えてきた。
自分の行動をすべて把握しているらしい。
SCSは彼女の周辺を警護するが。

内閣閣僚の女性政治家に届く脅迫状。
それは、先進七か国の女性政治家の
会合を中止しなければ家族に危害を加える
という内容だった。対策室は頭を抱える。

女子高生が体育教師にセクハラされたと
訴えてきた。女子高生のスマホに残された
メッセージは教師がストーキングしている
ことを物語っていた・・・。

捜査員・白井有梨は「S」という人物から
行動のすべてを把握されていた。
監視されているとしか思えないタイミングで
送られてくるメール。
「S」とはいったい誰なのか?同じ
SCSの捜査員なのか?
有梨は、疑心暗鬼に陥る。

常にだれかに見られている恐怖。
警官であってもその恐ろしさは変わらない。

これらの物語を読むと、誰もがストーキング
される可能性があるということがわかる。
自分自身の行動が何かの引金になるかも
知れない。その怖さを思い知った。

白井有梨のストーカーの正体を突き止める
過程の面白さは際立っている。
じわじわとその正体が判明してゆくくだりは鳥肌ものだ。

数々のストーカー事案を臨場感たっぷりに
描き出した、本格的警察小説。

『SCSストーカー犯罪対策室 上下』
著者:五十嵐貴久
出版社:光文社(文庫)
価格:上下各¥720(税別)

面白すぎる!「エアー2.0」

「巡査長真行寺弘道」シリーズの著者、
榎本憲男さんの「エアー2.0」を読みました。

東京オリンピック開催の2020年が舞台!
著者が予想した2020年はこうなっている?
近未来的経済サスペンス。
真行寺弘道を読んで、いつも凄いと思って
いたけれど、「エアー2.0」も発想が凄すぎて
面白すぎる!

中谷は、新国立競技場の建設現場で、
不思議な老人と出会う。
誰が見てもとても肉体労働が似合うよう
には見えず、なぜこんなところにいるのか
理解に苦しんだ。
やがて老人は首になるが、辞める直前に
大穴馬券を中谷に託した。

そして、老人が辞めた直後に建設現場では
爆発が起こり、馬券は見事に大当たり!

大金は手にしたが、その大穴馬券のバックには
ヤクザがついており、中谷はヤクザに
追われることに!
無事に逃げ切った中谷の前に老人が現れる。

老人が開発した「エアー」。
世の中の空気を読んで数値化し、完璧な
市場予測を可能にするシステム。
そのシステムは国家予算を潤すほどの巨額な
利益をもたらすものだった。
やがて、中谷は老人の壮大な計画に取り込まれてゆく。

大穴馬券が的中したからくり、
不思議な老人とはいったい何者なのか?
そして、老人はこの日本で何をしようとしているのか?
数々の謎を提示しつつ、物語は進む。

それと同時に、破綻しつつある資本主義に
ついて、経済に詳しくない者でさえきちんと
わかるように解説がなされてゆく。

さらに、日本政治の内幕にも鋭く斬り込んでいる!

老人の壮大な計画とは・・・?
エアーシステムの導入で新たな経済システムが
構築されるのか?

読んでいると、ワクワクするような過程が描かれる。
本当にこんなことは可能なのだろうか?
エアーがきちんと稼働すれば、綱渡り状態の
経済システムから脱却できるのではないか?

様々なことを考えさせられ、今回も学ぶことが多かった。

破格の面白さで描かれた、経済小説。

『エアー2.0』
著者:榎本憲男
出版社:小学館(文庫)
価格:¥770(税別)

横溝正史「人形佐七捕物帳」おすすめです。

中学~高校時代は、横溝正史ブームだった。
石坂浩二さんが金田一耕助を演じた、角川映画
「犬神家の一族」のポスターのインパクトが
凄すぎて忘れられない。

学校の図書館では、探偵・金田一耕助
シリーズが人気で、本が戻ってくると
すぐに貸し出されるという繰り返しだった。

お小遣いを握って本屋に行っても売り切れ続出。
でも多分何とか読んだと思う。
「犬神家の一族」「悪魔の手毬歌」
「八つ墓村」「獄門島」「女王蜂」・・・。
めちゃめちゃ面白かったし、その
おどろおどろしい横溝ワールドに
どっぷりはまってしまっていた。
十代の女子はわりと、この
おどろおどろしさが好きだったと思う。
テレビでは、古谷一行さんの金田一耕助
シリーズが放送され、夢中で視ていた。

横溝正史と言ったら=探偵・金田一耕助
というイメージが強かったので、先日から
ドラマ放送されていた「由利麟太郎」は
多分初めて知ったと思う。
金田一耕助の前に横溝正史が創り上げた
スマートでスタイリッシュな探偵。

そして、最近になって横溝正史が時代劇で
ミステリー小説を描いていたことを知った。
(由利麟太郎ドラマ化で〇十年ぶりに
横溝作品を探していたら出会った。)

腕利きの岡っ引きを父に持つ佐七は、
かなりの美形で女性にもてた。
父が死んでからは、ぶらぶらしていたが、
羽子板になるくらいに美しい3人の
江戸小町たちが狙われ、殺害されると
いう事件の犯人を導き出したことから
江戸で起こる事件を次々と解決してゆく。

顔良し、度胸あり、さらに明晰な頭脳と
推理力で、颯爽と事件を解決してゆく佐七。

その過程で、運命の人との出会い、
さらに信頼できる子分たちと出会い、
佐七は、江戸の岡っ引きとして成長してゆく。

粋な江戸の町を舞台に繰り広げられる事件は、
横溝正史だけが描ける独特の世界観が
読者を惹きつけていると思う。

そしてこの短編集は、人形佐七捕物帳の
中でも特に厳選された作品が収録されている。

『人形佐七捕物帳傑作選』
著者:横溝正史/縄田一男編
出版社:KADOKAWA(文庫)
価格:¥800(税別)

前作を凌ぐ面白さ!「パリのアパルトマン」

ギヨーム・ミュッソの「ブルックリンの少女」が
あまりにも面白かったので、次作
「パリのアパルトマン」も読みました。

「ブルックリンの少女」を凌ぐ面白さ!
2作続けて読んで、気がついたこと。
海外のミステリー作品は謎解きのあと
主人公たちはこのあとどうなったんだろう?
ともやもやしたラストが多いような気がしたけれど
ギヨームの描く作品は、事件後の主人公
たちの物語も描かれていてすっきりします。

クリスマス間近のパリで偶然出会った男女。

男はアル中気味の著名な劇作家・ガスパール
集中して脚本の案を練るために、急死した
天才画家・ローレンツのアトリエにやってきた。

女はイギリス人の元刑事・マデリン。
疲れ切った心を癒すために、ローレンツの
アトリエを探し出した。

そこで二人は鉢合わせをする。

マデリンは、ダブルブッキングについて
アトリエの管理人で画廊オーナーに
さんざんクレームを入れていたが、
急死したローレンツに興味を抱く。
画廊オーナーはマデリンの以前の仕事を
知るとある依頼をする。

それは、画家が死の直前に描いたとされる
未発見の遺作三点を探し出して欲しいとの
依頼だった。

マデリンは、ローレンツのアパートの
賃貸権をガスパールに譲り、自分は別の
場所で過ごすことを決意。

画廊のオーナーから依頼された件を
ガスパールに話すと興味を持ち、二人は
ローレンツの遺作三点を捜索することに!

その捜索は、やがてローレンツの過去と彼を
襲った悲劇、そして死の間際の彼の不可解な
行動を辿ることになる・・・。

急死したローレンツの思いが残った絵。
その絵に隠された秘密に導かれ、たどり着いた
二人を待ち受けていたのは、運命の
いたずらとしか言いようのないあまりにも
予想外の真実だった・・・・。

画家ローレンツの絵に隠された秘密から
とんでもない真実にたどり着いてゆく
過程は非常に面白い!

それに輪をかけてこの作品を面白く
しているのは、マデリンとガスパールの
強烈な個性のぶつかり合いだ。

仕事でたくさんの悲劇を目の当たりにし、
愛する人と結ばれず、孤独に泣く
マデリンはなんとしても自分の子どもが
欲しいと望み、婦人科医のもとへ通っていた。
本当は、ローレンツのことなどどうでもよい!
と思っていた。
かたや、著名な劇作家でありながら、
行き詰っていたガスパールは、なぜか
画家の遺した絵のメッセージから、真実を
突き止めることが使命のように思い
執拗にマデリンに協力を依頼する。
マデリンにこけにされても殴られてもだ。

読んでいて、マデリンとガスパールの物語の
渦中に放り込まれたようなリアルさを感じた。

映画化されたらきっとヒットするのにな。

この2作品ですっかり、ギヨーム・ミュッソに
はまってしまった。

次回作が待ち遠しい~。

『パリのアパルトマン』
著者:ギヨーム・ミュッソ/吉田恒雄訳
出版社:集英社(文庫)
価格:¥1,150(税別)

『SRO』『生活安全課0係』に続く新設部署誕生『警視庁SM班』!

富樫倫太郎さんの警察小説、新たなシリーズ登場です。
『SRO』(中公文庫)、『生活安全課0係』(祥伝社文庫)。
どのシリーズもクセ強めなはみだし刑事さんが
集められ、周囲をあっと言わせる大事件を解決しています。

さて、新設部署『SM班』もやはりというか
組織になじめない刑事たちが集まることに
なった。

SM班班長の薬寺松夫は太りすぎでおねえ言葉。
佐藤美知太郎は超優秀な分析官だが・・・。
糸居秀秋は、身体は申し分ないが捜査能力が・・・。
柴山あおいは女だてらに強すぎで・・・・。
そして、田淵ゆたかは・・・・。
最後に新米刑事が一人、白峰栄太は父が警察庁のキャリア。

何だかそれぞれ事情を抱えた者たち。

自己紹介もそこそこに終わり、さあどこから手を
つけようかと思っていた矢先、子供たちが
遊ぶ公園で、得体の知れない不審な男が居るとの
通報があった。

警官が向かい、男に職務質問をかけたが
男は警官の手を振り払い逃げようとした。
警官は男を捕まえるようとしたところ、
男が持っていたリュックが落ち、中から
何かがこぼれでた。
ビニールに入れられたものを
よく見ると、人間の指と耳が入っていた!

猟奇的事件発生!
SM班は配属初日からその事件の捜査を
命じられた。

参考人として引っ張られた男は、アニメの話には
食いつくものの、肝心なことは全く何も話さない。

捜査一課の取調官でも手におえないらしい。

ところが、SM班の佐藤は男の所持品から
男の特性を推察し、行動パターンを分析。
男の素性を明らかにするヒントをつかむ・・・。

そして、SM班は若い女性を誘拐し、人身売買
をしている組織がいるのではないか?
男はその運搬係なのでは・・?
ということを突き止めるのだった。

彼らは独自の能力を活かし、真相に迫る!

クセ強めはみだし刑事たちが集合し事件を解決する
警察小説は、海外ものも大好きだが、このシリーズは面白い!
とにかく、それぞれのキャラが、富樫さんがこれまで描いて
きたシリーズと比較して最も濃い!
特に、佐藤の能力が凄い!
佐藤が導き出す方向に沿って捜査をすれば次第に
真相に近づいてゆくのだ。

その過程が読んでいて非常に面白く、
もうすでにこのシリーズにはまってしまった。

捜査の過程の合間にメンバー個人の事情も
描かれて興味深い。

次はどんな事件が待っているのか?
メンバーたちの事情は明らかになってゆくのか?

すでに発売中の第2弾『警視庁SM班Ⅱ モンスター』
にも期待!次読むぞ~。

『警視庁SM班Ⅰシークレット・ミッション』
著者:富樫倫太郎
出版社:KADOKAWA(文庫)
価格:¥880(税別)

急転直下!衝撃的すぎる!『紅霞後宮物語 第十一幕』

後宮小説でいま一番ハマっているシリーズの
最新刊、「紅霞後宮物語第十一幕」を読みました。
ありえない展開がもう衝撃的すぎる!

新たな皇族の官吏として登用した茹王。
併せて彼の長女も後宮に入ることになった。
しかし、長女は病死しその代わりに庶子である
妹の茹仙娥を新たな妃嬪として迎えることになった。

文林は、「茹仙娥には手をださない」と
小玉に約束していたのに、茹仙娥が懐妊した。
後宮中は慌ただしい雰囲気に包まれる。

文林は懐妊の件で小玉に弁明に来ることはなかった。
釈然としない小玉。

そんな中、紅霞宮では小玉と女官たちを
謎の体調不良が襲っていた。
療養のため、都を出た小玉たちと入れ替わりに
尚宮の徐麗丹が紅霞宮に入り、原因究明に乗り出す。

姉の代わりに妃嬪として迎えた茹仙娥。
美しすぎる悪女顔に、誰もが疑心を抱いていた。

徐麗丹も、もしかすると紅霞宮の謎の病の
原因は茹仙娥の仕業ではないかと疑ったが、
確実な証拠もなく、じりじりと時間だけが
過ぎていった。

さらに、療養地から都・・・。距離が離れて
いる分、小玉と文林の間の溝も深まってゆく・・・。

また、隣国の寛国皇帝の寵姫である梨妃の
奸計で、康国にただならぬ動きが出始める。
彼女の野心が、文林治める宸国にどのような
影響を与えるのか?

そして、小玉を襲ったありえない事態!!!
思わず本を落としてしまったほどの衝撃!

大波乱の展開になった今作。
十二幕が待ちきれない!

後宮小説の傑作シリーズ!

『紅霞後宮物語 第十一幕』
著者:雪村花菜
出版社:富士見L文庫(KADOKAWA)
価格:¥600(税別)

面白すぎてノンストップ!「逃亡刑事」

中山七里さんの警察ミステリー「逃亡刑事」が
面白すぎて止まらなかったです!

中山作品の中でも特に、
悪徳弁護士・御子柴シリーズや
渡瀬警部補、犬飼刑事が登場する
警察小説が大好きですが、
「逃亡刑事」の主人公、高頭冴子警部の
キャラが際立っていて、彼らがかすんで
しまいそうです!

千葉県警捜査一課で検挙率トップの班を
率い、アマゾネスと異名をとる、
強行犯係の係長の高頭冴子警部は、
正義感が強く、信念もって捜査にあたる
絶対的な上位下達で係をまとめる。
捜査能力にも長け、部下からの信頼も厚い。
身長180㎝、柔道・剣道いずれも強い
そんじょそこらの男どもなど朝飯前に片付ける!

施設に預けられ、そこで子供たちを指導する
教官に虐待をされた8歳の少年は、母親に
会うため、施設を脱走する。
その途中、少年はとんでもないものを目撃する!
危険な目にあいそうだったが、なんとか
その場を逃げ切った。

少年が脱走した翌日、閉店したカーディーラーの
店舗内で、単独で麻薬密売ルートを探っていた
刑事の銃殺死体が発見される。

捜査にあたったのは、高頭班。
高頭は広域暴力団宏龍会の幹部・山崎と
交渉し、麻薬ルートの情勢を探った。
山崎によると、謎の麻薬ルートがあるという。

事件を目撃した少年は、犯人の顔を見ていた。
少年の証言を参考に、押収物を調べると
千葉県警がぶっ飛んでしまうくらいの
危ない事実をつかむ。

ところが、事件の真相を知った高頭は、
真犯人に嵌められ、警官殺しの汚名を着せられる。
自分の無実を証明できるのは、その殺人を目撃
した8歳の少年ただ一人!

高頭は少年を連れ警察組織から逃亡する!
県警内部を敵に回し、高頭は逃げ切れるのか?

アマゾネス・高頭警部があまりにもかっこいい!
警察の正義のために命の危険も顧みず、真相を
暴こうとする姿勢に拍手喝采!

また、二人が逃亡中に出会う人情厚い人々が
彼女たちをサポートする。
何が正しくて、何が悪なのか?
高頭は彼らとの出会いの中で人間として
警察官として成長するのだ。

めちゃめちゃ面白く、時間を忘れて読み
ふけりました。
高頭班の活躍、もっと読みたいです!

『逃亡刑事』
著者:中山七里
出版社:PHP研究所(文庫)
価格:¥780(税別)