月別アーカイブ: 2012年4月
ミステリーのネタは古書。「ビブリア古書堂の事件手帖」面白いです!
舞台は鎌倉。かなり昔からひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」がある。
その店の店主は古本屋の店主にしておくのはもったいないくらい若くて美人。名前は栞子さん。
しかし残念ながらあまりにもシャイなため、超がつくほど人見知りな性格。
でも古書の知識は並大抵ではない。いつもはしどろもどろの栞子さんも古書のことになるとしっかりと語る。なので栞子さんのもとには、いわくありげな古書が持ち込まれることも・・・。
そして栞子さんは、古書にまつわる謎と秘密を解き明かし、ときにはその人の秘密までも解き明かしてしまう・・・。栞子さんの本に対する愛情が人間同士の事件までおさめてしまう・・・。
古書ってものすごく知的な秘密が隠れていそうな気がする。その古書をミステリーのネタにするなんてすごい!
読んでいるうちに新たな発見が次々と出てきて、本好きにはたまらない新鮮な驚き!そして鮮やかに謎を解明する、栞子さんがなんと頼もしく感じられることか・・・!!
新たな安楽椅子探偵が誕生しました。
連作短編の形をとっているので、読みやすい!そして読み出したらやっぱり・・・・止まりません!
現在、シリーズは2作品発売中。近いうちに第3作目も発売の予定です。
『ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち』
著者: 三上延
出版社:アスキー・メディアワークス
価格:¥590(税別)
超!不思議なミステリー『ユリゴコロ』の面白さ!
幸福な時はいっきに消え去った!恋人の失踪、父親の末期がん告知、そして母親の交通事故死。呆然とする中で、僕は母の遺品を整理し始めた。
そんなある日、押入れ奥から不思議なノートが現れた。「ユリゴコロ」と題されたそのノートには、生々しい「殺人の記録」が綴られていた・・・。
これは小説なのか?実際のことなのか?読み進むうちに自分の母親の記録ではないかと疑い始める。
ずっと小さな頃、母が入れ替わったのではないかと疑ったことがあったが、それと何か関係しているのか・・・?
驚愕の幕開け、恐怖と悲しみと衝撃が、ラストには幸福に繋がる。読み終わった後のなんともいえない余韻に浸って欲しい、ミステリーの傑作です。
『ユリゴコロ』
著者: 沼田まほかる
出版社:双葉社
価格:¥1,400(税別)
鳥肌がたつほどの面白さ!驚愕のSF冒険小説『ジェノサイド』
物語の最初は、ホワイトハウスのオーヴァルオフィスの密談から始まります。このシーンはまるで海外のエンタメ小説を読んでいるようです。
CIAが察知した人類絶滅の危機・・・・。方や日本では、創薬化学の勉強をしている大学院生・研人に急死した父よりメールが届く。
その不可解な遺書を手掛かりに研人は、秘密の私設実験室へとたどり着く。父は何を作り出そうとしていたのか?
同じ頃、特殊部隊出身の庸兵・イエーガーは難病に苦しむ息子を助けるために極秘の任務につこうとしていた・・・・。
アメリカ、コンゴ、日本を舞台に描かれる壮大な人類の未来の物語。
その面白さは海外のSF小説をも凌駕する!一気読み必至!最高級のエンターティメント小説です。
『ジェノサイド』
著者: 高野和明
出版社:角川書店
価格:¥1,800(税別)
凄すぎる元警察官だから描けた、『鬼手 世田谷駐在刑事』のリアルさ。
『鬼手 世田谷駐在刑事・小林健』
著者: 濱嘉之
出版社:講談社
価格:¥600(税別)
異色過ぎる!コラボ!安積班シリーズ文庫最新作『夕暴雨』
今野先生の遊び心がこれでもか!と詰まっている、安積班シリーズ異色のコラボレーションが際立つ!シリーズ最新作!!
『夕暴雨 東京湾臨海署安積班』
著者: 今野敏
出版社:角川春樹事務所
価格:¥629(税別)
百田尚樹氏、最大の問題作「モンスター」
『モンスター』
著者: 百田尚樹
出版社:幻冬舎
価格:¥724(税別)
誉田哲也氏の衝撃の警察小説「ヒトリシズカ」は圧巻!
警察小説というと、事件が起こり警察が動き捜査し犯人を特定し逮捕する。これで事件解決。それまでには色々な人間ドラマがあり、一筋縄ではいかないこともありますが、事件が解決すれば読んでいる読者側もすっきりします。
しかしこの『ヒトリシズカ』は、事件解決の裏にさらなる悪意が存在し、物語が進むごとにその悪意が大きくなり警察は翻弄されます。いったいその悪意の正体とは何なのか・・・・?!
第一章「闇一重」は、拳銃で撃たれて死んだ男。司法解剖をした法医学者は「心臓に達していた銃弾は一度止まってからまた動いた」と連絡してきた。どういうことだ?不可思議な銃撃事件。そこから大いなる悪意を秘めた事件が始まっていく・・・・。
第1章を読み出したらもう止まらない!!!この小説の虜になること間違いなしの‘傑作’です。
帯の裏面です。はまさきのコメントも載せていただきました。裏面の一番上です。コメントは「連作短編の形をとり、事件そのものとその裏に隠された真実を浮き彫りにしていく。この手があったか!?と唸ってしまうくらい面白い展開の警察小説が誕生した!」です。
危険な女刑事誕生!『アウトバーン 組織犯罪対策課・八神瑛子』
『アウトバーン 組織犯罪対策課・八神瑛子』
著者: 深町秋生
出版社:幻冬舎
価格:¥533(税別)
ドラマ‘ハンチョウ5’の原作!警察小説の金字塔「安積班」シリーズ
<テレビドラマ「ハンチョウ5 警視庁安積班」が昨日から始まりました。 シリーズ4までのキャストを一新し、新たにスタートしました。原作は今野敏先生の「安積班」シリーズです。(主に角川春樹事務所刊)。 今野先生の作品の中で、はまさきが一番好きなシリーズです。 1988年に文庫「二重標的 東京ベイエリア分署」で安積班が初登場。 安積剛志警部補を班長として、村雨刑事、須田刑事、黒木刑事、桜井刑事の5名で事件解決にあたる。 安積警部補は常に部下を思い、的確な指示で捜査を行う。時にはこれでいのだろうかと自問自答しながら部下との信頼を深めていく。 スムースな事件捜査のためには、上司にも言うべきことは言う。部下からは慕われるが、強固な縦社会である、警察内部では厳しい眼で見られることも・・・しかし安積のスタンスは変わらない。 読めば読むほど面白く、魅力的な登場人物に惹かれます。大人向けの渋くて味わい深い警察小説シリーズ。なんと24年もの長きにわたり描き続けられています。 作品は長編も短編集もあり多彩。安積班のエピソードをたくさん楽しむならば、やはり短編集がおススメ。シリーズはこのほかに、近日発売予定の文庫『夕爆雨』、そして単行本の『烈日』があります。『烈日』は、ドラマで誕生した女性刑事・水野がついに登場します。
『蓬莱』『イコン』は講談社文庫。安積班の面々が主人公を助けるという設定で描かれています。特に『蓬莱』はミステリー小説としても楽しめる作品。面白さが際立っています。