どこまで人を操れるのか?「悪意のクイーン」

「悪意のクイーン」・・・。
女性だったら、ちょっと気になって手にとってしまう。
そしてこの本の帯には「中毒者続出」とある。
へ~・・・?と思いながら読み始めた。
読み始めたら止まらなかった。中毒になったのかな?

悪意のクイーン

キャリアウーマンで自信に満ちた人生を送っていた亜矢子。
素敵な男性と出逢い、幸せな結婚をしたはずだった。
だが、予期せぬ妊娠、出産、育児と慣れないことばかり
続く日々。次第に心がふさぎ込む。
子供のことなら我慢できるが、亜矢子はママ友仲間の中心人物、
麻由による理不尽な嫌がらせに日々消耗していた。
そんなママ友の中で唯一心が許せたのが、独身女性の時恵だった。
そして旧友の志穂の存在も心の支えとなっていた。
しかし、亜矢子の周りで奇妙なことが起こり始める。
そして亜矢子は徐々に追いつめられていった・・・。

亜矢子の転落してゆく過程と、同時進行するように
一人の女子中学生の手記が登場する。
その手記は、家庭崩壊の手記だ。

これは何を意味するのか・・・?
そこには、思いもよらない「悪意」の連鎖が存在していたのだ・・・・。

氷のように冷たい人間の執念と、果てしない嫉妬が一人の女性の破滅を招く。
ゆるやかな破滅の過程が淡々と描いてあるが、驚異のクライマックスは
思わず「えっ?」と叫んでしまうくらい盛り上るのだ。

自信満々で前だけ見て歩くのは危険だ・・時々振り替えって自分の周りを
気遣う心を持たなければ足元をすくわれる。それは二度とはいあがることが
出来ないくらいに・・・。
怖い・・・怖い本だ。

『悪意のクイーン』
著者:井上剛
出版社:徳間書店(文庫)
価格:¥630(税別)

ぞわぞわ~っと鳥肌が・・・「どこの家にも怖いものはいる」

刀城言耶シリーズや、ホラー小説で人気の三津田信三さんの
最新作、ホラー作品「どこの家にも怖いものがいる」を
この夏読みました。
タイトル通り、「家に何か不気味なものがいて怖い」と
いうテーマ。
たまに家が軋むことがあるけど、もしかしてそれって怪現象・・・?
と思ってしまうほどリアルな描写に参ってしまいました。

どこの家にも怖いものはいる

ホラー作家・三津田信三は、出版社のある編集者から
もたらされた5つの怪談話に興味をそそられる。
時代も場所も定かではないが、それらの家で起こった
怪奇現象から何らかのつながりがあるのではと疑問を持つ。

ある家に引っ越してきた若い家族。
しばらくすると、幼い娘が奇妙なことを言い出した。
壁の中に誰かがいると言うのだ。
その誰かとはキヨちゃん。
娘は毎日キヨちゃんと遊んでいると言った。
さらに、雨でもないのに、ザァ~ザァ~と音がする。
そしてある日、娘と遊んでいた近所の男児が行方不明に
なってしまう。「向こうからくる 母親の日記」

昭和初期?神隠しや、物の怪が本当にいると信じられて
いたころ。
主人公の少年は友達との遊びに夢中で、
「入らずの森」へ踏み込んでしまい、
その森で「割れ女」に出会ってしまう。
たまらず少年は、不気味な屋敷、
「晨鶏(しんけい)屋敷」に逃げ込んでしまう・・。
「異次元屋敷 少年の語り」

ある大学生が、格安物件のアパートに引っ越してきた。
あまりの安さにうきうきし、格安の理由を聞かずに
入居してしまった。
そのアパートは入居者数が極端に少ない。
大学生と隣に一人暮らしの女性、向かいの男性。
真下の男性くらい・・・。
で、夜中に妙な音が響き始めた。
しかも屋根の上から・・・
不気味に感じた大学生は少し調べてみることに。
「幽霊物件 学生の体験」

新興宗教の教祖のようになってしまった母親から
再三にわたり、こちらの家にくるようにと言われる、女性。
しかし、女性は母親が急激に変わり、母を連れ戻そうと
迎えに行った父や姉が軟禁状態にある家には決して
近づきたくなかった。
だが幼い弟まであの家に囚われてしまった。
女性は、弟を助け出すためについにあちらの家に
行くことを決心する。
訪れたその家で女性が発見したものとは!
おぞましい惨状に眼を疑う!
「光子の家を訪れて 三女の原稿」

そして最後の「老人の記録 或る狂女のこと」が
上記の4つの記録の原因になっているのでは?
著者と編集者は結びつけようとするが・・・・
あるとき某家の当主の年の離れた13歳の妹が
行方不明になった。
神隠しが頻繁に起こっていた時代・・?
だが、その妹は一週間後に発見された。
そして身ごもっていることがわかった。
お腹が大きくなるにつれ頭がおかしくなっていく妹。
とうとう到頭蔵に入れられてしまう・・・。
そして生まれた女の子は、心身ともに強い障害を持っていた。
さらに、成長するにつれ化け物のようになっていった。

5つの話は、何かのキーワードで繋がっている。
そしてその「土地」と「家」に因縁があり
怪異現象が起こっているのでは?
ならばその土地と家はどこに・・・・
5つの怪談話も怖いが、著者と編集者が
繋がりについて推理していく過程がリアルで怖い。

ちょっと変わった構成になっているので、面白い。
でも、夜中に目覚めると本の内容を思い出して
少しでも音がすると緊張して眠れなくなります。
ご注意。

『どこの家にも怖いものはいる』
著者:三津田信三
出版社:中央公論新社
価格:¥1,600(税別)

堂場瞬一さん新シリーズ始動!「警視庁犯罪被害者支援課」!

「警視庁犯罪被害者支援課」という警察捜査ではない
部署をクローズアップして描いた、堂場さんの新シリーズ。
書き下ろしなので、ほんとにこの文庫が初お目見えです。

壊れる心

月曜日、朝の通学路に暴走車が突っ込んできた。
通勤、通学途中のサラリーマンや子どもたちが
次々にひかれてしまった。
病院に搬送されたが、亡くなった人が多かった。
その中でも特に7か月の妊婦が亡くなったことにより、
犯罪被害者支援課の村野たちは、その夫に心を砕くことになる。

事件の悲惨さに、心が壊れていく犯罪被害者たち・・。
この悲劇がまた別の悲劇を生むのか・・・?
犯人確保もつかのま、事件は思いもよらない様相を見せ始める・・・。

幸せの絶頂から、犯罪により奈落の底に突き落とされた人たちの悲しみ。
その慟哭を引き受けようと必死になる支援課のメンバーたち。
捜査する権限はないが、犯罪者を憎む気持ちはある。
彼らの悲しみをどこまで引き受けるのか・・・?
重い課題と向き合いながら被害者遺族に寄りそう。

凄い・・・。今までにない視点で描かれた警察小説。
こんな警察小説は初めて読んだ。
心が激しく揺さぶられる作品です。

『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』
著者:堂場瞬一
出版社:講談社
価格:¥770(税別)

安積班最新刊「捜査組曲」チームワーク最高です。

今野敏先生の最新刊、安積班シリーズ「捜査組曲」を読みました。
メンバーの一人一人を描いた短編集です。
しかし、この作品はさらに、メンバー一人一人の事件、
それだけでなく、臨海署の人たちにもスポットを
あてた作品です。

捜査組曲

臨海署の強行犯係は二班ある。
一つは昔からある、安積班。
もう一つは、臨海署の規模を
大きくしたことで、捜査一課から呼ばれた相楽班。
署長と副署長の思惑がからんだ二班だ。

相楽は、とにかく安積をライバル視し猛進する傾向がある。
捜査一課時代から、安積の噂はよく聞いていた。
上からは信頼され、部下からは慕われる・・・。
なぜか・・・?相楽はいつもそう思っている。
だが、臨海署で一緒に働くようになり、
何となくその理由がわかりかけてきている。
相楽の安積への思いがクローズアップされた、「オブリガード」。

鑑識の石倉は、公平な男だ。
だが、臨海署にある二つの
強行犯係でどちらの班が好きかというと
つきあいの長い、安積班だ。
そんな思いはひたと隠し、石倉は日々激務をこなす。
鑑識班のメンバーも過労死寸前だ!
そんなある日課長に呼ばれ、鑑識班は不公平な仕事を
していると指摘された。
課長にチクったのは相楽だ・・・・。
日頃からいけ好かないやつだと思っていた、石倉はぶっちぎれた・・・・。
鑑識班班長・石倉の熱い男っぷりが描かれた「シンフォニー」。

今回の作品は、安積班メンバーだけでなく、安積班をとりまく人たちの
想いまで描き切った傑作。
彼らの想いがさらに安積班の強さと絆の深さを浮き彫りにする。

ちょっと落ち込んだときに読むと、ほんとに元気がもらえる安積班シリーズです。
何度読んでも気分爽快になります!

『捜査組曲 東京湾臨海署安積班』
著者:今野敏
出版社:角川春樹事務所
価格:¥1,600(税別)

ダークな極寒フィンランド・ミステリー「凍氷」

前からちょっと気になっていた、
ジェイムズ・トンプソン「凍氷」を読みました。
以前、新聞で紹介され書評を読んでものすごく
読みたくなった作品でした。
でも、ちょっと失敗。
シリーズ第2作目から読んでしまい、ちょっととまどいました。

フィンランドの小説なのに、著者の名前が北欧っぽくない。
著者はアメリカ人!奥様がフィンランド人・・・納得。
でもアメリカ人が描いたとは思えない、北欧の質感にあふれた作品。
北欧ミステリファンにはたまりません!

凍氷

カリ・ヴァーラ警部は、上層部からフィンランドの
ユダヤ人虐殺加担疑惑など、歴史の調査ともみ消しの
指令を受ける。
同じ頃、ヘルシンキでロシア人富豪妻拷問死事件が起こる。
カリは、相棒のミロとともに捜査を開始。
捜査線上に浮かんだのは、富豪妻の愛人・レイン。
カリはレインを逮捕、取り調べるが無実を主張。
かたや、ロシア人の夫は秘書と愛人関係にあった。
レインの犯行説に疑問をもったカリは、
夫に疑いの目をむけるが、上層部から圧力がかかる。
また、ユダヤ人虐殺について、自分の祖父が
関わっているのでは・・・?
祖父と同じ部隊にいたと思われる、アルヴィドを訪ね
話を聴くことに・・・。

警察の事件だけでなく、カリの心を支配するのは、
臨月を迎えた愛する妻・ケイト。
過去に流産という悲劇を体験している。
事件のこと、さらに原因不明の頭痛。
妻には絶対に心配をかけたくない。
だが、カリの心遣いもむなしく、アメリカから
やってきた、ケイトの弟と妹が問題を起こしてしまう・・・。

複雑な事件展開、歴史の真相など盛り沢山な
エピソードが面白い。
しかし、この作品をさらに面白く、奥深くしているのは、
妻を愛し、ただひたすらに気遣うカリ・ヴァーラ警部の姿。

警察ミステリーに濃いヒューマンドラマの味付け。
そして北欧という質感をプラス!
素晴らしい作品!

『凍氷』
著者:ジェイムズ・トンプソン/高里ひろ(訳)
出版社:集英社(文庫)
価格:¥820(税別)

道警シリーズ文庫最新刊!「人質」

佐々木譲さんの人気警察小説、「道警」シリーズ第6弾が
文庫で発売!「人質」(ハルキ文庫)です。
佐伯警部補、津久井巡査部長、新宮巡査(佐伯の相棒)
小島百合巡査部長、長正寺武史警部などおなじみの
メンバーの活躍が今回も堪能できますよ!

人質

5月下旬、札幌市街地西の藻岩山に建つしゃれたワインバーで、
ピアノコンサートが開かれる。
大通署生活安全課の小島百合と、以前小島がストーカー被害から
救った女性・村瀬香織はそのコンサートに揃って出かけることとなった。
一足先に会場に到着した小島は、そこで人質立てこもり事件に遭遇する。
立てこもり犯は、強盗殺人事件の冤罪で4年間服役していた男。
コンサートの主役は、その男が逮捕された当時の富山県警本部長の
娘だったのだ。
その男は、当時の本部長への謝罪要求をその娘から直接伝えて
欲しいため、人質をとって立てこもったのだ。
そして共犯者は彼の支援者だという。
小島は彼らを冷静な眼で観察。
やがて、これは単なる謝罪要求なのかと疑い始める。

冒頭の脅迫文、不可解な車の盗難・・・。
小さな事件はやがて、たてこもり事件へと繋がってゆく。
人質たてこもり事件の本当の目的とは何か!?

作中で小島が新しく使い始めた、スマートフォンが意外な役割
を果たす。

今回は、ミステリー的な展開が強く非常に面白い。
そして、小島百合の冷静な女刑事っぷりがとてもかっこいい!
仲間たちの連携も見もの!
さらに立てこもりシーンは緊迫感が漲る!

面白さ!てんこ盛りの警察小説です。

『人質』
著者:佐々木譲
出版社:角川春樹事務所(ハルキ文庫)
価格:¥630(税別)

第60回江戸川乱歩賞受賞作「闇に香る嘘」が凄い!

毎年楽しみなのが、江戸川乱歩賞受賞作。
今年は60回の記念の年。
この記念の年にふさわしい受賞作ということです。
選考委員満場一致!
著者の下村さんは、2006年から毎年乱歩賞への
応募を続けられ、今年9回目の応募で5回目の
最終選考まで残り受賞!
選考委員の有栖川有栖さんが「絶対評価A」と
絶賛されたそうです。

闇に香る嘘

主人公・村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、
検査の結果、適合しないとわかった。
頼みの綱は実家で母と二人で暮らす兄・竜彦。
和久は兄に移植を頼むため実家へ向かう。
だが、兄は適合検査を頑なに拒んだ。
和久は兄のその態度に違和感を覚える。
中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、
和久はすでに失明していたため、兄の顔を確認できなかった。
27年間、兄だと信じていた男は偽物ではないのか?
疑惑が次々と和久を襲い、居てもたってもいられなく
なった和久は、眼が不自由だというハンデを抱えながら、
兄の正体に迫るべく、真相を追う!

全盲の男性が主人公と言う、かつてない設定に驚いた!
主人公の視点で物語は進むので、眼が見えないという
世界を読んでいて体験することなる。
たとえば、二人きりで話しているつもりなのに、
第3者の息遣いを感じ緊張する場面など、こちらも
引き込まれてしまい、ハッとしてしまう。
随所にそういう緊張を強いられる場面があり、
ハラハラさせられるのだが、その描写が非常に
上手い!
かって中国残留孤児だった人物ら関係者に
話を聴き、次第に兄の正体に迫る。
そしてその真相がわかったとき、
違和感がすっと消える。
完璧な叙述トリックを駆使した、サスペンスミステリーだ!

乱歩賞受賞作では久しぶりにこのような作品を
読んだ。
ミステリー小説の登竜門である乱歩賞!
60年の節目にふさわしい受賞作だと思う。

第2作目を早く読みたくなってきた!

『闇に香る嘘』
著者:下村敦史
出版社:講談社
価格:¥1,550(税別)

迷宮入り事件に挑む!「地層捜査」

佐々木譲さんの「地層捜査」を読みました。
迷宮入り事件になっていた、老女殺害事件の
再捜査に若き刑事が挑むという内容。

時効が廃止になり、法改正の時点で公訴時効が成立していない
事件については時効はなくなった。
遺族感情への配慮、また科学捜査技術の飛躍的進歩で
時効を廃止しても、犯人特定が加納になり、冤罪が起こる
可能性が格段に低くなった。

地層捜査

謹慎中の若き刑事・水戸部は迷宮入り事件を担当する
「特命捜査対策室」に配属された。
15年前、四谷荒木町で起きた老女殺人事件の再捜査を命じられた。
水戸部と退職刑事・加納と二人、四谷荒木町界隈の調査を始める。
華やかな花柳界のあとが今も残る荒木町。
若き刑事・水戸部は一癖も二癖もある、住人にあたっていく。
相棒・加納の手ほどきもあり、徐々に町の奥深く
入り込んで行く。
再捜査の上、浮上した事件の真相は、
15年前に捜査した事件の貌とまったく違うものだった。

事件を再度見直すために、執拗に荒木町をめぐる水戸部。
土地の歴史、地層の中に真実が隠れている。
警察捜査の‘地道さ’を改めて認識させられた。
どんなに科学捜査が進んでも、刑事の足にはかなわない。
事件が発生した‘土地’を知らなければ真実を見出すことは
出来ないのだ。
そこのところがこの作品はとても丁寧に描いてあり、面白い。

この作品は、警察捜査の面白みが堪能できる
いぶし銀のような作品。
シリーズ第2弾は、「代官山コールドケース」。

『地層捜査』
著者:佐々木譲
出版社:文藝春秋(文春文庫)
価格:¥560(税別)

めちゃめちゃリアルで恐い!「祝山」

8月になりました。
8月の読書と言えば、ホラー小説。
本の学校のミステリー棚にも
ホラー小説コーナーを設置しました。
その中でも、一押しアイテムにしています、
加門七海さんの「祝山」・・・。
ほんとに恐かったです。

祝山

ある日、作家・鹿角(かずみ)は友人からメールをもらう。
それは、廃墟へ肝試しに行ったあとから友人の周りで
奇妙なことが起こっているので、相談にのって欲しいとの内容だった。
鹿角はホラー小説を得意とする作家で、締切間近の作品を抱え、
ネタになればいいかな、という軽い気持ちで友人に会ったのだが、
廃墟で撮影したと思われる写真を見せられた瞬間、
強烈な嫌悪感と恐怖感が身体中を駆け抜けた。
そして否応なく巻き込まれてしまう・・・。

これは著者が体験した出来事がベースなっているため、
幽霊と遭遇したとか、凄まじい霊現象に襲われたとかそういう怖さではなく、
肝試しに行った友人たちが、徐々に壊れていく過程がリアルで怖い。
まるで、恐怖体験記を読んでいるような感じ。
‘祟られる’という不気味な怖さがじわじわと迫ってくる。
さらに、「祝山」の本当の意味が分かった時の衝撃!
まじで肌が粟立ち、ぞっとしました!

面白半分の肝試しは絶対にだめだよな~
さらに神聖な場所でも何かの謂れがあるかもしれないので、
そこのものはむやみに持ち帰らない方が良いと思うし・・・
多分、写真もやめておいたほうがいいのかも・・・。
などなど、読んでいてすごく考えさせられた。

で、家に置いておくのが怖くて、ホラー好きの友人に
貸しています。

『祝山』
著者:加門七海
出版社:光文社
価格:¥476(税別)