西澤保彦先生のトークショー、とても面白かったです!

3月29日(土)に本の学校で
『探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵、巡回中』刊行記念
「西澤保彦さんトークショー&サイン会」を開催いたしました。

はまさきが司会進行を承り、
西澤保彦先生と「腕貫探偵」シリーズの担当さんの
お話を伺いしました。

腕貫新刊

腕貫探偵シリーズが生まれたきっかけや、
当初の設定などなど。
神出鬼没の腕貫探偵、当初はゴーストのようなイメージで
描かれたようですが、「腕貫探偵、残業中」から
人間っぽさが出てきたこと。
安楽椅子探偵ということでしすが、相談者に
謎解きのヒントだけだして、あとは自分で解決してね!的な
ストーリーが、それだけでは続けてゆくことが出来ずに
だんだんと探偵らしくなっていったことなど、
『腕貫探偵』が出来るまでのエピソードも楽しく
語って頂きました。
今回の新刊で、腕貫さんとユリエさんが微妙に近くなっていく
過程を苦労したところなども含めてお話頂きました。
意外な脱線もありました。
会場からの質問も的を得た質問ばかり!!
丁寧にお応え頂きました。

西澤先生、ありがとうございました。

トークショーの内容は、imaibooksのサイトでも
近いうちにアップさせて頂きます。
ファンの皆様、お楽しみに!

「腕貫探偵」の次はこれ!西澤保彦さん「ぬいぐるみ警部の帰還」

3月29日は「腕貫探偵」シリーズの著者、西澤保彦先生の
トークショー&サイン会が本の学校で行われます。
ドキドキわくわくです。

西澤先生の「腕貫探偵」シリーズ以外のユーモア
ミステリーを読んでみました。
「ぬいぐるみ警部の帰還」(東京創元社)です。
昨年の6月に発売された作品です。
「ミステリーズ」に収録された作品が1冊にまとまりました。

ぬいぐるみ警部

「腕貫」さんの世界にすっかりなじんじゃったはまさきですが、
ぬいぐるみ偏愛のイケメン警部、なかなか素敵でした。
眉目秀麗で、どんな修羅場でも動じない、20代の若き警部・
音無美紀(よしき)。あまりの美貌に、聞き込みで出会う女性は
警部になんでも話しちゃう。彼の部下の女刑事・則竹佐智枝は、
捜査中にも関わらず、妄想をかきたてられる一人。ミステリ小説
オタクの江角刑事、その相棒・桂谷刑事とともに殺人事件に
挑みます。
美貌の警部は、ちょっとトロイ?かなと思いきや、
江角刑事お墨付きの名探偵!現場にのこされた「ぬいぐるみ」
から鋭い洞察力で事件解決の手がかりを発見・・・・。
ぬいぐるみにのみ反応する音無警部に思わず笑っちゃう。
「ウサギの寝床」「サイクル・キッズ・リターン」
「類似の伝言」「レイディ・イン・ブラック」
「誘拐の裏手」の5編の短編集。
どの作品もぬいぐるみが重要な役割を果たしています。
小物をこんなに効果的にミステリーに使うなんて!凄いです。

「腕貫探偵」シリーズの次に読むならこの作品をおススメ。
4月中旬に発売される、「ミステリーズ!(64)」から
「ぬいぐるみ警部」シリーズの連載が始まりま~す。

『ぬいぐるみ警部の帰還』
著者:西澤保彦
出版社:東京創元社
価格¥1,500(税別)

「腕貫探偵」シリーズ最新刊発売!西澤先生をお呼びしてイベントもやります!

待ちに待った!腕貫探偵シリーズの最新刊が発売になりました!
タイトルは、『探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵巡回中』です。
新刊刊行を記念して、著者の西澤保彦先生をお呼びして
『西澤保彦さんトーク&サイン会』を開催します。
場所:本の学校今井ブックセンター2F多目的ホール
日時:3月29日(土)午後4時~
入場無料です。上記の新刊をお買い上げの上、お申込みできます。
「腕貫探偵」シリーズについて色々お話して頂きます!
詳細はこちら↓

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さてさて、はまさきはこの新刊を読みました。
待ってたよ~腕貫~。と思わず一言。
今回も短編集です。ものすごく面白かったです!

腕貫新刊

第1話「贖いの顔」は、宅配会社で配送員をしている青年が出会う、恐ろしい出来事。
毎年同じ日、同じ時間に彼が配達するビルで飛び降り自殺が起こる。
近いうちにその日がやっってくる。彼はその恐怖に耐えきれず、会社をやめる
決心を弟に打ち明けている。場所はけっこうお高いハンバーガーショップ。
そこへ、絶世の美女が風変わりな男とやってくる・・・・。

第2話「秘密」は、ある男性が亡くなり、その葬儀にやってきた男。
なんとその男と亡くなった男性の関係は、ありえないものだった!?
不倫の果てに女性を殺した男。しかしその夫は男の代わりに
警察に自首したのだ。なぜ?ずっと心にしまっていた男だったが
抱えきれずに、風変わりな市民サーヴィスの男性に打ち明けてしまう。

第3話「どこまでも停められて」は、孤独で投げやりな生活をしているある男性。
事業は上手くいきお金はある。なので、高価なマンションに引っ越しす。車はないが
不動産屋に頼み込まれ、駐車場は借りた。だが、日々アルコール漬け。
それを心配した友人が、車でも買ったら、酒を飲まなくなるんんじゃない?
と言ったがどこ吹く風。だが、ある日から男性の借りている駐車場に
毎日違う車が停められるようになった。不気味に感じた男性は
友人に相談するが、埒があかない。そんな時、腕貫をした風変わり男性の
もとへふらふらと・・・・・。

第4話「いきちがい」は、~十年まえに学校の校庭に埋めたタイムカプセルを
掘り起し、記念パーティーを開こうと、住吉ユリエが派手なパーティーを企画した。
そのために念の入った招待状をクラスメートに送った。だがその日に集まったのは
数人。当時、担任の先生も呼び派手にお祝いしようとしていたが。
そんなとき、担任の先生を迎えに行ったクラスメートの男性が変死体で見つかった。
それからとんでもない過去に導かれる・・・・

鋭い洞察力で謎を解決する!
我らが腕貫探偵の今回の活躍も鮮やか!!!
そしてこのラストがめちゃめちゃ良いですよ~
腕貫&ユリエのその後はどうなるのか・・・
次回も絶対に楽しみです。

『探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵巡回中』
著者:西澤保彦
出版社:実業之日本社
価格:¥1,200(税別)

美味しいミステリー「あまからカルテット」。

柚木麻子さんの「あまからカルテット」ってミステリーなの?と
思うかもしれません・・・。
実は、美味しい食べ物が恋の謎解きをする、とっても素敵な
ミステリー作品なんです。(はまさき的にはそう思います。)

あまからカルテット

中学校の時から仲の良かった、アラサ―女子四人組。
ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子。
それぞれ容姿も性格も全然違うけど、恋に仕事に悩みは尽きず・・・・。
ある日、恋に奥手な咲子が、花火大会でたまたま隣に座った
男性とちょっとした会話をし、さらに稲荷寿司まですすめられた。
食べてみるとあまりの美味しさに絶句!男性のさわやかさと
お稲荷さんの美味しさにノックアウトされ、一目ぼれした。
ところがそのあとに起きたアクシデントで連絡先も交換することなく
帰るはめに・・・。その話を聞いた、薫子・満里子・由香子の3人は
今まで恋に消極的だった咲子のためにひと肌脱ぐことを決意!
恋の手がかりは、とても美味しくてちょっと大きめの「稲荷寿司」だけ。
3人はそれぞれの縁を頼りに「お稲荷さんの君」を探し出そうとするが・・・。

由香子だけは早々に結婚し、好きなお料理をブログにアップして
楽しく暮らす日々。
満里子は合コンで知り合った男性に咲子の恋の顛末を相談。
薫子は編集の仕事にかまけて、上司の男性と寿司屋を
食べ歩く・・・・。果たして「お稲荷さんの君」を探し出せるのか!?

この過程で、満里子と薫子にも恋が到来。
咲子の一件が片付くやいなや、今度は由香子に
異変が!!

女性たちの友情をここまで素敵に描いた作品があっただろうか?
しかも美味しそうな食べ物が次々に登場する。そしてそれが
謎を解くキーワードになっているのだ。
女性たちの友情も、ときに壊れそうなったりするけれど、
お互いを大切に思う気持ちに気が付き決して壊れない。

そんな女性同士の友情も、恋の顛末も楽しめる。
とっても楽しく、そしてとっても面白く
心がとても優しくなる、素敵なミステリーだ。

『あまからカルテット』
著者:柚木麻子
出版社:文藝春秋
価格:¥560(税別)

腕貫探偵スピンオフ!「必然という名の偶然」本の学校で展開中!

4月6日に入荷しました、西澤保彦先生の『腕貫探偵』シリーズのスピンオフ作品、『必然という名の偶然』は本の学校今井ブックセンターのはまさきおススメのミステリー平台と棚で展開中です。
サイン本も一緒に置いています!
シリーズ第1弾『腕貫探偵』、第2弾『腕貫探偵、残業中』もしっかりあります。
第2弾は、第1弾の『腕貫探偵』に輪をかけて面白いです。
腕貫探偵さんの人間らしさ、優しさなども描かれています。
さらに腕貫さんにぞっこん惚れる美女も登場。
ユーモアミステリー、本格ミステリーの要素も十分に描きつつ、腕貫さんの魅力全開です。
最新刊の『必然という名の偶然』は、腕貫探偵シリーズ初の長編『モラトリアム・シアター』で登場した、謎の超富豪派手派手女性探偵・月夜見ひろゑがのっけから登場します。
とんでもない方法で事件の解明に挑みます!
櫃洗市で6つの奇妙な事件が発生!櫃洗南署の氷見・水谷川刑事コンビが大活躍!腕貫探偵さんがいない間に事件解決できるのか!?といった感じです。
『腕貫探偵』シリーズ4作品をまたまた強力プッシュしています!!!

 

版元さん特製の平台用のPOPにも先生の直筆サインをいただいいます。
今井書店グループでは本の学校でしかお目にかかれません!

腕貫探偵シリーズ!スピンオフ作品『必然という名の偶然』発売!

6日に、腕貫探偵シリーズのスピンオフ作品ともいうべき短編集が発売になりました。
タイトルは、『必然という名の偶然』です。
腕貫探偵シリーズの櫃洗市を舞台にした6つの短編集です。

第1話の「エスケープ・ブライダル」は、結婚が決まるけど、いつもギリギリになって花嫁に逃げられる男性。だが、凝りもせずまたまた結婚という運びになった。
結婚式当日、同級生が集まる。その同級生の中には、あの「モラトリアム・シアター」にも登場した、大富豪女性探偵・月夜見ひろゑも登場!彼女が出てきたということは、何か作戦ありか!?

第2話は、「偸盗(ちゅうとう)の家」。この物語、複雑すぎてうまく説明できません!その複雑さが逆にめちゃちゃ面白い展開になっています!!今回は、テレビ櫃洗の榎本裕子が事件に巻き込まれ、その事件を櫃洗南署の氷見・水谷川刑事コンビが解決していくという設定です。

第3話は「必然という名の偶然」です。県立櫃洗東高校の卒業生が、奇妙な法則に従って次々と不審死するという、恐~いお話。元クラスメートから、次はお前じゃないのかと言われた主人公・・・。しかし・・・。真実はどうなの~?

第4話の「突然、嵐のごとく」は、囲櫃学園で一人の男性教師を巡って起こる、恋愛ゲーム。女子高生のくせに男を籠絡させる手管は凄い!しかしこのゲームにはある殺害計画が・・・。男も女も怖~い。

第5話は「鍵」です。幸せな結婚生活を送っているある男性。彼は昔自分が住んでいたアパートの鍵を発見し、つい魔がさしてとんでもないことになっちゃうお話。ここでも櫃洗南署の氷見・水谷川刑事コンビが事件の真相に迫ります。

第6話、「エスケープ・リユニオン」は、「エスケープブライダル」で登場した、月夜見ひろゑと同級生たちが続いて登場。そして、都会で映画俳優をやっている同級生が、自分がちょい役で出演している映画の宣伝のため、帰郷。無理無理、同窓会をするはめになるが・・・。ここでは月夜見が粋な計らいをする。しかしまたまた事件が!!

とても殺人事件の多い櫃洗市。腕貫さんがどこかへお出かけのようで、悩み相談が出来ないからなのか!う~ん・・・。カムバック!腕貫~。

今回のスピンオフ作品、とても面白かった~。存分に楽しめました。
西澤先生のご好意で、新刊の宣伝のため、またもや先生直筆のサイン入りの看板やPOPをいただいています。西澤先生本当にありがとうございます!
本の学校はまさきミステリーコーナーで展開しています。
その様子を収めた画像、次回ブログにアップします。

『必然という名の偶然』
著者:西澤保彦
出版社:実業の日本社
価格¥600(税別)

「真夜中のパン屋さん」シリーズ、しみじみと心に沁みます。

『真夜中のパン屋さん』シリーズ、大沼紀子著とは、どんな本?!
読もうかどうしようか悩んでいたところ、読む機会がありシリーズぶっ通して読みました。
いやいや、面白い、ものすごく良い、しみじみと泣けるし・・・・。読ませるシリーズです。
『真夜中のパン屋さん 午前零時のレシピ』で始まるのは、真夜中だけ営業する男二人のパン屋。このパン屋のパンは異常なまでのおいしさで、常連さんが結構いるらしい。
そこへ、女子高生が訪ねてきた。
この少女、このパン屋のオーナー・暮林の妻の腹違いの妹らしい・・・・。
少女は母から置き去りにされ、手紙を持たされ、パン屋を訪ねて行くように言われたらしい。
当の暮林はは何の疑いもせずに、この少女を居候させることに・・・。
ここからパン屋のオーナー・暮林と、パン職人・弘基、そして居候の少女・希美のパン屋さん生活がスタートすることに。
お店がつぶれちゃった、ニューハーフのキレイなお姉さん、怪しい行動の小学生、覗きが趣味で引きこもりの脚本家などなど、心に少し闇を抱えた人たちが小さな事件を起こしたり、巻き込まれたり・・・。
怪しい小学生・こだま君は、母親にネグレクトされている。希美もそうやって母親から置き去りにされた過去(いまもだけど)があり、他人事とは思えない。
何とか助けてやりたいと、暮林、弘基も加わり、こだまを守ろうと奔走する。
引きこもりの脚本家は以外にも役立ってくれて、とてもいいやつ。
『真夜中のパン屋さん 午前零時のレシピ』
『真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒』
『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』
真夜中のパン屋に集う人たちは、暮林をはじめ、弘基もみんなそれぞれに悩みや、苦しみを抱えて生きている。
しかし、絶望してはいない。自分たちができることをして、皆の心を癒している。
飄々として、とても優しい暮林、ちょっとやんちゃで短気なパン職人・弘基。ひねくれキャラだけど可愛い希美。
暮林がとてもいいキャラで、このシリーズの要。どんなにつらいことが描いてあっても、この暮林で癒される。
また弘基と、ひねくれものの希美との掛け合いがコミカルでテンポが良い。
さらに、その都度登場するパンがそんな人たちのおなかも満たし、心を満たす。
ほんとにおいしそうなんです!このシリーズを読むと、めちゃめちゃパンが食べたくなるんです!
家の近所にパン屋があるんですが、とうとうクロワッサンを買いに行きました。
『真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒』は、弘基の元カノが結婚詐欺を繰り返す女性として登場。いかに彼女を救うのか・・・?
そして『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』は、希美のクラスに、超へんてこりんな転校生がやってくる。席が隣になった希美になにかとちょっかいを出してくる。
なんとなく友達になりかけていたのに、この転校生、実はとんでもないやつだった!?・・・・。
巻が重なるごとにキャラクターに愛着がわきます。心にしみじみと染み渡る、ほんとにハートフルな作品たちです。
『真夜中のパン屋さん 午前零時のレシピ』
『真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒』
『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』
著者: 大沼紀子
出版社:ポプラ社
価格:¥620 1巻(税別)
価格:¥640 2・3巻(税別)

スイーツとともに極上のミステリーを。『ショコラティエの勲章』

おしゃれなスイーツがふんだんに登場する、洋菓子も和菓子も大好きという人におすすめの、ロマンチックなミステリーの短編集です。絶対にスイーツを食べながら読みたくなる!!!

絢部あかりは、老舗の和菓子店「福桜堂」神戸支店で売り子をしている、スイーツ大好きの女性。父親が和菓子を作っていたのがきっかけで、和菓子だけでなく、洋菓子にも造詣が深い・・・?
あかりは、バレンタインの季節、「福桜堂」の2軒隣にある、洋菓子店『ショコラ・ド・ルイ』で不思議な万引き事件に遭遇する。
それがきっかけで、ルイのシェフ・長峰和輝と親しくなる。物語が進むうちにこの二人が急接近! しかし、あかりさんと長峰さんの関係は、苦みの利いたチョコレートみたい。大人~の関係?

ボンボン・ショコラ、ガレット・デ・ロワ、クリスマス・ケーキ、アイスクリーム、パフェなどなど、お菓子に隠された人々の幸福な思い出や切なる願いを、繊細にそしてミステリアスに描いた、とても美味しい7つの短編集。

その中でもはまさきが特に好きなのは『7番目のフェーヴ』。
友人の結婚式のお祝いに、ガレット・デ・ロワを贈ることにしたあかりたち。その中にフェーヴを入れて。
そして、6つの「ガレット・デ・ロワ」を贈ったのだが、なぜかフェーヴがひとつ多かったのだ。
7番目のフェーヴはいったいどこからきたのか・・・?
友人から相談を受け、あかりはその謎を解くことに・・・・。
なぜこの話が好きかというと、何度読んでも、お菓子がわからなかったから。
ガレット・デ・ロワってどんなスイーツ・・・?

はまさき、普段あまりスイーツは食べないんです。
時々めっちゃ食べたくなると、和菓子です。
特にみたらし団子が好きなのですが。和菓子にまつわるミステリーも読んでみたい!

『ショコラティエの勲章』
著者:上田早夕里
出版社:角川春樹事務所
価格:¥762(税別)

本の学校、はまさきミステリー棚で「書店ミステリー」ミニフェア開始

本の学校今井ブックセンター「イマショミステリー小説探偵・はまさき」おすすめのミステリーコーナーに12月より「本屋さんは謎がいっぱい 書店ミスステリーセレクション」というミニフェアをはじめました。
棚は上から3段目でコーナー展開中!
 看板POPです。

メインは、大崎梢「配達あかずきん」(東京創元文庫)。
本邦初の新刊書店を舞台にした、本格書店ミステリーです。
書店で日々起こる小さな事件をミステリータッチにまとめた短編集です。
書店のお仕事もミステリーになってしまうという!書店員もびっくりの素敵な素敵な作品です。

「配達あかずきん」シリーズは3作品あります。『サイン会はいかが?』こちらも短編集。『晩夏に捧ぐ』は、「配達あかずきん」シリーズの長編。幽霊騒ぎに端を発した、過去にあった殺人事件もからんだちょっとホラーっぽいミステリー。面白いです。
それから出版社の新人営業社員が活躍する『平台がおまちかね』。こちらも大崎梢著です。

この大崎梢さんの書店ミステリーシリーズは、書店に興味がある方にもおススメです。
ほっと心が和む謎ばかり。謎が明らかになったとき、思わずじわ~と心に沁みます。

その他に、乾くるみ『蒼林堂古書店へようこそ』(徳間文庫)、梶山季之『せどり男爵数奇譚』(ちくま文庫)も展開。
こちらは、古書店を舞台にしたミステリー短編集。古書の薀蓄がすごいです。

おススメの6点。ぜひ書店のカフェにて雰囲気を楽しみながらお読みください。

謎解きの逸品パートⅡ『カラット探偵事務所の事件簿2』

〈あなたの頭を悩ます謎をカラッと解決いたします。〉との看板のもと、謎解き専門の探偵事務所を開いた、探偵・古谷とその助手・井上。
事件簿2でも、探偵事務所に持ち込まれた7つの事件を無事に解決出来るのか?!
いつものように事務所は閑古鳥の鳴いている状態。は~っとため息の出る中、依頼者が現れた・・・・。

ファイル6『小麦色の誘惑』は、古谷の従弟の高校生が、ある日ハート形に日焼けしてる謎を解いてほしいと現れる。いったい誰がなんのために・・・・?ここでは古谷の鋭い観察眼がいかんなく発揮されている。
ファイル7『昇降機の密室』は、密室状態の事務所から盗まれたあるものを見つけ出す、ちょっとヘビー(?)なお話。
ファイル8『車は急に・・・』はある駐車場での追突事件の真相を暴く。う~んありうる話・・・と思ってしまう。
ファイル9『幻の深海生物』は、インターネットで検索していた時に引っかかったページがあって気になる文章が書かれていたが、そのブログページが削除されてしまい・・・・、文章を書いた人物を探してほしいとの依頼。どうやって探し出す・・・・?。
ファイル10『山師の風景画』は、不動産屋の社長が、絶縁した弟がわざわざ兄宛に遺した絵の謎を解いて欲しいとの依頼。弟が兄に遺した謎とは?・・・・。
ファイル11『一子相伝の味』は、急死した父親が残した秘伝のたれのレシピを探すことに・・・。
ファイル12『つきまとう男』は、同じビル内にあるパブ「竜宮城」に勤めるホステスから、ストーカーの正体をつきとめて欲しいとの依頼が・・・。

7編の連作短編。殺人事件は起きないけれど、身近にある謎、大きなことではないけれど、どうしても気になる謎の解明を、古谷のダジャレとともに楽しんでいただきたいと思います!

『カラット探偵事務所の事件簿2』
著者:乾くるみ
出版社:PHP研究所
価格:¥648(税別)